評価・レビュー
☆4/5
男女7人がスキー旅行に行く中で道に迷い雪山で遭難してしまうのだが、急に奇怪な行動にでたり、事故がおき、惨劇が発生してしまう。そこは魔女裁判の地として知られる禁止区域だった・・・。
みたいな話。
原題はWitches in the Woodsで森の中の魔女たちみたいな意味です。WITCH GAMEってあるからそれが原題かと思ったら全然違いました。
展開としてはよくあるサスペンス・ホラーみたいな感じで、誰が生き残るか的な感じ。で、一体何が起きているのか的な内容です。
この手の作品が好きなら、少しパンチが弱めですが、楽しめるかなあと思います。
ディアトロフ峠事件がモチーフっぽい
個人的に興味深かった映画本編というよりも、たぶんモチーフになっていると言われるディアトロフ峠事件の方です。
ディアトロフ峠事件は1959年にロシアで起きた奇妙な事件で、雪山登山をしていた男女9人が現地で死の山と言われる場所で遭難し、発見されたときには裸だったり、争った後は無かったのに骨折していたり、身体の一部を失ったりして全員亡くなっていたというもの。
本作でもその事件を彷彿とさせるような描写もありますし、もともとのルートを変更するというのもホラー映画あるある的もありますが事件と似たようなところがあります。
ディアトロフ峠事件については色々と解明が進んでおり、例えば裸になったのは矛盾脱衣という行動だったり、雪崩が有力な説として挙がっているそうですが、完全解明には至っていないそうです。逆に言えば、そこに謎があり、超常現象とかが好きな人には、メシウマ案件でもあります。
この事件を知るきっかけになったという点で、本作は良かったなと思いました。
ちょいネタバレありのラスト
本作では謎の行動などによって読者を混乱や不安にさせつつ最後に一応オチがあります。
まず考えられるのは単純な精神ストレスによる異常行動。事件が起きた理由として道を間違えたという選択ミスがあり、その結果雪山という閉鎖された空間によって精神的ストレスが高まり異常行動を起こしたという感じです。
ただ、個人的にはラストで登場し人物の目や表情の演技から考えると、精神異常説は違うんじゃないかなと思いました。
可能性としては2つで、
- 生き残った人物がすべて仕組んだパターン
- 何かに取り憑かれていたパターン
かなと。
で、すべて仕組んだにしては偶発的な事故シーンが多すぎるので、可能性はほぼ無いかなと思います。
そうなると、何かに取り憑かれていたパターンかなと。タイトルのWITCH GAME、原題のWitches in the Woodsから考えても魔女の霊的なものに憑依されていたと考えるのがわかりやすい気がします。
ただ、100%明言というか、明確な答えは出されていないので、このあたりは人気が出たら次回作への布石として使う的な意味合いがあるかと。
という感じで、いろいろと考察でき楽しめたので☆4としました。