孫氏を学ぶ 作戦篇

投稿者: | 2021年3月25日

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作戦篇

孫子曰、凡用兵之法、馳車千駟、革車千乗、帯甲十万、千里饋糧。則内外之費、賓客之用、膠漆之材、車甲之奉、日費千金、然後十万之師挙矣。

戦争をするには戦車や武器、鎧、兵糧などの物資や経費や外交費などのお金がかかる。その費用は一日あたり千金かかり、それらが揃ってはじめて10万の軍隊を動かすことができる。

其用戦也、勝久則鈍兵挫鋭。攻城則力屈。久暴師則国用不足。夫鈍兵挫鋭、屈力殫貨、則諸侯乗其弊而起。雖有智者、不能善其後矣。故兵聞拙速、未賭巧之久也。夫兵久而国利者、未之有也。故不尽知用兵之害者、則不能尽知用兵之利也。

戦争が長期化すれば、感覚が鈍くなり鋭さが無くなる。城を攻めても兵力を失うばかりだ。長期間国の将軍が戦争に関われば国の準備が疎かになる。それはさらに感覚を鈍らせ鋭さが無くなり、兵力を失い、財力も無くなり、結果としてその隙きに諸侯が反乱を起こすだろう。智者であっても反乱が起きてしまったら改善するのは大変だ。だからこそ戦争は拙速が良いと言われ、巧久の例を見たことがない。戦争が長期化して国に利益はない。戦争による不利益を知らなければ、戦争の利益を知ることはできない。

善用兵者、役不再籍、糧不三載。取用於国、因糧於敵。故軍食可足也。国之貧於師者遠輸。遠輸則百姓貧。近於師者貴売。貴売則百姓財竭。財竭則急於丘役。力屈財殫、中原内虚於家。百姓之費、十去其七。公家之費、破車罷馬、甲冑矢弩、戟楯蔽櫓、丘牛大車、十去其六。故智将務食於敵。食敵一鍾、当吾二十鍾、秆一石、当吾二十石。

善く兵を用うる者は、役(えき)は再籍(さいせき)せず、糧(りょう)は三載(さんさい)せず。用(よう)を国に取り、糧を敵に因(よ)る。故に軍食足(た)る可なり。国の師(し)に貧(ひん)なるは、遠く輸(おく)ればなり。遠く輸れば、百姓(ひゃくせい)貧(まず)し。師に近き者は貴売(きばい)す。貴売すれば、則(すなわ)ち百姓は財(ざい)竭(つ)く。財竭くれば、則ち丘役(きゅうえき)に急なり。力(ちから)屈し財(ざい)中原に殫き、内家(うちいえ)に虚(むな)し。百姓の費(つい)え、十に其の七を去(さ)る。公家(こうか)の費え、破車罷馬(はしゃひば)、甲冑矢弩(かっちゅうしど)、戟楯蔽櫓(げきじゅんへいろ)、丘牛大車(きゅうぎゅうたいしゃ)、十に其の六を去る。故に智将は務めて敵に食(は)む。敵の一鍾(いっしょう)を食むは、吾が二十鍾に当あたり、き秆一石(きかんいっせき)は、吾が二十石(にじっせき)に当たる。

故殺敵者怒也。取敵之利者貨也。故車戦得車十乗已上、賞其先得者、而更其旌旗、車雑而乗之、卒善而養之。是謂勝敵而益強。故兵貴勝、不貴久。故知兵之将、民之司命、国家安危之主也。

故に敵を殺すは怒りなり。敵の利を取るは貨なり。車戦(しゃせん)して車十乗(くるまじゅうじょう)已上(いじょう、以上)を得ば、其の先づ得たる者を賞し、而して其の旌旗(せいき)を更(か)へ、車は雑(まじ)へて之に乗り、卒(そつ)は善くして之を養(やしな)ふ。是(こ)れ敵に勝ちて強(きょう)を益(ま)すと謂(い)ふ。故に兵は勝つことを貴(たっと)び、久しきを貴ばず。故に兵を知る将は、民の司命(しめい)にして、国家安危(あんき)の主なり。

故殺敵者怒也。取敵之利者貨也。故車戦得車十乗已上、賞其先得者、而更其旌旗、車雑而乗之、卒善而養之。是謂勝敵而益強。故兵貴勝、不貴久。故知兵之将、民之司命、国家安危之主也。

故に敵を殺すは怒りなり。敵の利を取るは貨なり。車戦(しゃせん)して車十乗(くるまじゅうじょう)已上(いじょう、以上)を得ば、其の先づ得たる者を賞し、而して其の旌旗(せいき)を更(か)へ、車は雑(まじ)へて之に乗り、卒(そつ)は善くして之を養(やしな)ふ。是(こ)れ敵に勝ちて強(きょう)を益(ま)すと謂(い)ふ。故に兵は勝つことを貴(たっと)び、久しきを貴ばず。故に兵を知る将は、民の司命(しめい)にして、国家安危(あんき)の主なり。

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