兵を用うるの法 戦争するには物資と金が必要 孫子を学ぶ

投稿者: | 2020年12月22日

兵を用うるの法は

孫子曰、凡用兵之法、馳車千駟、革車千乗、帯甲十万、千里饋糧。則内外之費、賓客之用、膠漆之材、車甲之奉、日費千金、然後十万之師挙矣。

孫子曰く、およそ兵を用うるの法は、馳車千駟(ちしゃせんし)、革車千乗(かくしゃせんじょう)、帯甲十万(たいこうじゅうまん)にて、千里(せんり)に糧(りょう)を饋(おくる)る。則(すなわ)ち内外の費(つい)え、賓客(ひんかく)の用、膠漆(こうしつ)の材(ざい)、車甲(しゃこう)の奉(ほう)、日に千金を費(ついや)して、然る後に十万の師(し)挙がる。

馳車(ちしゃ)は、馬に引かせる昔の軽戦車。千駟(せんし)とは千台。

革車(かくしゃ)は昔の重戦車。千乗(せんじょう)は千台。

帯甲十万(たいこうじゅうまん)は、鎧を着た兵士十万。

糧(りょう)は兵糧(ひょうろう)。饋(おく)るとは、普通に食料等を送るの意味。

内外の費(つい)えは、内外の経費。

賓客(ひんかく)の用は、外交使節の接待費。

膠漆(こうしつ)の材(ざい)は、膠はニカワ、漆はウルシで、装備品に使う材料。

車甲(しゃこう)の奉は、戦車などの車両や衝車などの兵器の補充。

ということで訳としては

戦争をするには、上記のように物資やお金がかかる。その費用は一日あたり千金かかり、それらが揃ってはじめて10万の軍隊を動かすことができる。

という感じ。

当たり前だけど・・・上司あるある

改めて言われなくても、当たり前だろという話ではありますが、これが意外と難しい話だから驚きです。

よくあるのが、上司からの無茶振り。上司から新たな指示が来て、残業なんてことはありますよね。通常業務がほどよい程度なら良いのですが、めっちゃ忙しいのに、ただでさえ残業しているのに追加の指示が来ることもあります。

これが、まさに、上記の当たり前のことがわかっていない状態と言えます。

そのような上司は大抵、リソースをうまく使い、効率的に仕事をすれば、できるはずだと言います。しかし、現場をよくわかっていないことが多く、改善方法も明確ではなかったり、実際に現場に適用できないようなむちゃくちゃなことを言ってくることも多いです。

なぜ、そのようなことが起きるのかと言えば、上司は人間が仕事をするのには、様々な準備が必要であるということがわかっていないからです。

部下が手を動かすよりも、上司が直接手を動かしたほうが早い場合もあります。熟練した技術を持ち合わせている場合です。しかし、多くの場合、上司は自身に決定権があるため、仕事が早く終えられるだけです。

決定権があれば、自分の最良で、ここまでと決めることができます。また、決定に必要な準備も最適に行うことができます。ところが、決定権が無い部下は、上司の判断を仰ぐために様々な準備をします。決定に必要なポイントがわからないためです。

提案書などではよくある話。穴の無い提案書を作るには、とても時間がかかりますが、上司はそれがわかっていないわけです。

上司が突っ込むポイントだけしっかり作っておけば良いという話ではありますが、それを上記で例えるならば、上司は戦車には細かいから、そこだけしっかりしておこうみたいな話になってしまいます。そんな状態では、生死がかかわる戦争なんてできないですよね。

だから、孫子は敢えて、めっちゃ準備が必要だと、当たり前すぎて、わかりきっていることを明記しているわけです。

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※本内容は個人的に調べてまとめたものです。一般的な内容とは若干異なる点があることをご了承ください。