ドラマ セイレーンの懺悔 – 報道記者の正義は、真実の追求じゃなくて、スポンサー等に忖度しないことじゃないかなとか

投稿者: | 2024年5月20日

評価・レビュー

☆4/5

帝都テレビの報道番組「アフタヌーンJAPAN」は不祥事が続き、番組終了の噂が流れる中、新人報道記者 朝倉多香美(新木優子)と先輩記者 里谷太一(池内博之)が、起死回生のために報道協定を無視して、スクープをゲットする。朝倉は自身の過去の経験から、犯人を見つけるために事件をさらに追い、犯行をほのめかす証言を盗聴で得て、それを「アフタヌーンJAPAN」で報道するのだが・・・。

という感じのストーリー。

テーマとしては、メディアのヤラセと誤報、そして報道記者のあり方みたいな感じかな。

また、ラストの落とし所は非常に良かったです。

あんまり書いてしまうと、面白みがなくなってしまうので、詳しくは後述しますが、意外な展開を楽しみたいならおすすめ。

WOWOW制作のドラマですが、アマプラに追加されていたので視聴。

最近、WOWOWのドラマを結構見てるのですが、全体的に地上波のドラマよりも練り込みがされていて、良作が多い印象です。

地上波が悪いということはなくて、適当に流し見するぐらいなら、地上波のドラマの方が良いかなって感じ。

以下ネタバレありの感想

この手の報道の話ではよくあるパターンなのですが、本作でも同様に政治家の関与によって、事件が潰されるという話が出てきます。

メディアに対して、それほど力のある政治家って、実際にどのぐらいいるのだろうか?というのが、個人的な疑問。

岸田総理の息子さんだって、あれだけ叩かれていたのに、総理より権力のある政治家って、数えるほどしかいないんじゃないかなとか。

実際には、政治家の圧力よりも、スポンサーからの圧力の方が多いし、現実的かなとは個人的に思っています。

というか、自分も昔、小さなWebメディアで働いていたことがありましたが、大企業から圧力がかかったことがありましたし。

ジャニーズの件でも、事件が明るみに出て大きくなってから、マスコミも取り上げ始めました。

ジャニーズの場合はスポンサーではないですが、ジャニーズのタレントが使えなくなると、番組が作れなくなるというのが報道しなかった理由です。

じゃあ、政治家は?というと、政治家に嫌われたとて、別にテレビ局が困ることって無いですよね。

そのあたりが、若干気になったかなと。

報道のあり方みたいなことがテーマだっただけに、スポンサー絡みとか、ジャニーズのような番組制作に関わるところからの圧力的な話の方が、リアリティがある気がしました。

まあ、そういうことを描いてしまうと、そもそもスポンサーの印象が悪くなるからだとは思いますし、政治家なら悪く言っても反論が無いというのもあるかなと。

つまり、何が言いたかったかというと、報道の正義的な話なのに、核心部分はしっかり避けているという話。

全体の話には大きく関わることではないのですが、結局核心部分を避けているから、マスコミのヤラセや誤報というテーマの本質部分がぼんやりしてしまった感じなのです。

民放の報道記者が立ち向かわなければいけないのは、スポンサーとか番組制作に関わる圧力ということ。

それが報道記者、ジャーナリストとしての正義かなと個人的には思っています。

真実を追求するというのは、当たり前のことであって、驚愕の真実があって、そこにたどり着いたからOKって話ではないんじゃないかなって。

それは探偵とかがする役割のような気がしています。

あと、キャストの時点で、ちょっと真犯人がわかってしまったのは、もったいなかったかなとか。

開始早々、ああ、きっとこの人が真犯人なんだろうなと思ったら、その通りでした。

ただ、そこに続くエピソードがあって、実は被害者が助けを求めていたのに、それを無視していたというオチは秀逸。

なので、ストーリーとしてはとても良かったです。その点では☆5。

☆4かなと思ってしまったのは、やはりこのテーマにするなら、リアルなド直球の方が良かったんじゃないかなという点です。

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