台湾ドラマ R.I.P. 霊異街11号 – ありがちな設定だけれど独特な雰囲気やキャラクターがとても良かった

投稿者: | 2023年10月26日

評価・レビュー

☆4/5

R.I.P. 霊異街11号は、ギャングの抗争で頭に致命傷を負ったが奇跡的に助かり、死者が見えるようになった阿海(アハイ)が、父親が亡くなったことで相続した葬儀屋を継ぎ、鉄仮面のように感情を出さない監察医 盛音(ションイン)と様々な事件を解決していく推理サスペンスホラー。

死者が見える設定は結構ありがちではありますが、台湾ドラマということで、全体的な雰囲気が日本のドラマとは違っていて、そこが結構新鮮で個人的には楽しめました。

阿海(アハイ)は葬儀屋の息子だったことで、いろいろと嫌な子供時代を過ごしていて、父に対しても反発し、ギャングになっていきます。

それが父と馴染みの刑事やギャングの仲間、監察医、葬儀屋の従業員、そして様々な事件を通して、人間の情を取り戻していくという流れ。

全13話を通して徐々に変化していく姿が丁寧に描かれていることもあり、全体的にスローテンポです。話としてグッと面白くなるというか、引き込まれていくには数話見ないと難しいかなと思いました。

また、同じように心を閉ざしている監察医 盛音(ションイン)も、阿海(アハイ)と出会ったことや家族の事件によって、情を取り戻していきます。

恋愛まではいきませんが、この二人の関係性が本作の見所の1つでもあるかなと。

盛音(ションイン)が良い

個人的には盛音(ションイン)の役がすごく良いなあと思って見続け、全話見終わってとても良かったなと感じました。

もし、盛音(ションイン)の良さがなかったら、たぶん1話で脱落していたかも。

また、話としては父親との確執がテーマで完結してはいますが、阿海(アハイ)と盛音(ションイン)二人の関係性がどうなっていくのか続きが気になりました。

葬儀屋の従業員が良い

阿海(アハイ)の葬儀屋では、父の頃から働いている女性の従業員の方が、続けて一緒に働いています。

この従業員、かなり個性的というか、独特な世界観を持っていて、表情や感情がとても豊かです。それが阿海(アハイ)との対比として描かれています。

全体的に暗い雰囲気のある作品でありますが、従業員のキャラクターがそれをちょうど良い感じで少し中和してくれていて、話が暗くなりすぎるのを抑えています。

そういう意味では本ドラマではかなり重要なポジションかなと。

阿海(アハイ)もそれによって救われたこともある気がしました。

そんなわけで、ぜひとも数話は見て欲しいドラマです。ゆっくりと世界観に浸っていく感じが心地よく、気づいたら本作の特有の雰囲気にしっぽりと包まれ、とても楽しめると思います。

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