評価・レビュー
☆4/5
角川ホラー文庫から、傑作短編を集めたオムニバス。収録されている作品は、
- 恐怖 – 竹本健治
- 骨 – 小松左京
- 夏休みのケイカク – 宇佐美まこと
- 正月女 – 坂東眞砂子
- ニョラ穴 – 恒川光太郎
- 或るはぐれ者の死 – 平山夢明
- 雛 – 服部まゆみ
- 人獣細工 – 小林泰三
です。
個人的に小林泰三先生の人獣細工は以前読んでおり、懐かしさもあって、読んでみました。
短編集ということもあって、全体的にパンチは弱めかなという印象。ホラー感もそこまで高くないかも。
まあ、自分の場合、ホラー系が好きということもあって、ある程度耐性があるのかもしれないですね。また、ミステリ風なテイストがほとんどなので、そこもホラー感が少なめなのかも。
傑作選だけあって、それぞれのクオリティは一定以上で、好みもあるとは思いますが、楽しめる作品集だと思います。
あとがきで小林泰三先生が亡くなっていることを知る
あとがきで、2020年に小林泰三先生が亡くなっていることを知りました。個人的にとても好きな作家で、昔かなり読んでいたので、時の流れを感じました。
小林泰三先生の作品は最後にどんでん返しというか、一気にゾワゾワっとさせるタイプのものが多くて、最後のオチが面白い作品が多いです。また、個人的には玩具修理者に収録されている酔歩する男が好きでした。