評価・レビュー
☆4/5
1980年代のソビエトでエイリアンに寄生された宇宙飛行士を女性医師 タチアナ(オクサナ・アキンシナ)が何とかしようとする話。
まず本作、DVDとかのジャケットのイメージと内容が全然違います。。。これが本作の最大の問題点かなと。ある意味詐欺的な感じ。
ただ、内容は結構良かったです。80年代という設定にしたことで、レトロ感を感じさせる一方で、エイリアンはかなりリアルなCGで表現されており、そのギャップ感がグッド。
また、ストーリーとしてドンパチはほとんど無く未知との遭遇的な感じで、そこが未知の生物への恐怖というか、おどろおどろしさみたいなものが上手く表現されていると思いました。
テーマとしてはエイリアンの寄生と共生。この共生についての設定は結構面白いなあと。この点で個人的には☆4という感じです。
派手さは無いですが良作映画だと思います。海外ではスマッシュヒットを飛ばしたそうですが、わかる気がしますね。
話としては
ある事がきっかけで医師免許剥奪の瀬戸際に立つタチアナが、軍関係者の依頼を受け、謎の秘密施設に送り込まれた。そこには一人の男が隔離されており、様々な検査が行われていた。男はコンスタンティンという宇宙飛行士であり、なんと彼は地球へ帰還する際に、宇宙空間で謎の生物に寄生されていたのだ。夜になるとコンスタンティンはうめき声をあげ、口から未知の生物を吐き出すのである。そして、その生物は自由に動き回り、人間を捕食して満足すると再び宿主であるコンスタンティンの体内に戻っていく。軍はこの謎の生物を兵器化するために、コンスタンティンとの共生を断って分離するようタチアナに命じるが、タチアナは自分が取るべき行動について悩み、やがて信念を持って行動に出るのであった。
スプートニク
2020年のロシア映画。ジャンルとしてはSFホラー映画かなと思います。
ネタバレありの感想
これは個人的な好みの問題なのですが、ストーリー全体として見終わった時に、メッセージ性というか、話に大きな意味を持たせようとしてラストがちょっと肩透かし感はあるかなあという印象です。その点で☆-1にしています。
話の途中で孤児院の子どものシーンが何度も出てきて、宇宙飛行士の息子と思わせておいて、実はみたいなオチなのですが、個人的にはもっとホラーホラーしても良かったのでは?と思います。
テーマとしてエイリアンの寄生、共生というのがあるので。また、タイトルのスプートニクは世界初の人工衛星打ち上げ計画 スプートニク計画に由来すると思います。で、スプートニクという意味はロシア語で付随するもの、転じて衛星という意味があるそうです。このタイトルからもオチは違った方が良かったのではないかなと個人的には感じました。