バイオハザード4とデビルメイクライが、ロゴのバックにあるガラスのひび割れや建物のアートワークについて、デザイナーJudy A. Juracekから訴えられ約13億円の損害賠償請求と写真のライセンス料を求める訴訟を2021年6月11日に起こしたそうです。
日本のネットニュースでも報じられ、ちょっと話題になっていたので、元になっているニュースを見てみました。
Artist says Capcom stole her photos for Resident Evil, Devil May Cry games in lawsuit – Polygon
確かに訴えられてますね。元のニュースでは訴えの内容も掲載されていました。
Juracek Vs Capcom Via Polygon | Capcom | Copyright Infringement
ざっくり言うと
1996年に出した建物の写真集を元にゲームの建物の模様を作ったからお金払えって話。
証拠としては、
- 破壊されたガラスのパターン一致など
- 写真は一般の人がアクセスできない場所であること
- 2020年のカプコンデータ流出で同じファイル名の同じ写真があったこと
などを挙げ、Juracekさんの写真無しには出来なかったと言っています。
争点はどこになるか?
この訴訟の難しさは、元にしているのが建物ということ。建物の写真は写真家に著作権があります。これは正しいです。
ですので、Juracekさんの写真をトレースして使ったなら問題になります。
しかし、その場所に行って自分たちで撮ってきた写真を元にしたなら問題はありません。ですので、そのあたりが争点になるのかなと個人的には思います。
ロゴの背景以外は建物の彫刻や模様
ロゴの背景に使われている割れたガラスはトレースしていると疑われても仕方がないと思います。
しかし、その他の指摘事項の多くが、ポリゴンで作られた彫刻や模様です。これはトレースしたかどうかを証明するのは難しいでしょう。元の写真は2Dですから。
また、Juracekさんの写真は建物の一部だけです。全体ではないので、じゃあ他の部分はどうやって作ったの?という話になります。現実的なことを考えるとカプコンのグラフィックデザイナーが想像で作ったとは考えにくく、別な資料があったと推測できます。まあ、それが自分たちで撮ってきた写真かどうかはわかりませんが。
バイオハザード4が2005年、デビルメイクライが2001年で約20年前の話なので、正直当時の状況がわからないのがさらに問題を難しくしている気がします。
元になっている建物がどこか?というのもポイントになりそうですね。
リンク
- Artist says Capcom stole her photos for Resident Evil, Devil May Cry games in lawsuit – Polygon
- Juracek Vs Capcom Via Polygon | Capcom | Copyright Infringement