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評価・レビュー
☆4/5
Goolgeのエバンジェリストが実践している、最高のパフォーマンスを出すための、自分自身の準備というか、体調や精神を整える方法について紹介した本です。
方法論というよりは、著者の体験談をまとめたもの。
ヨガや瞑想、マインドフルネス、スピリチュアル系の話なども出てくるので、人によって賛否でそうな内容かなと思います。
ただ、個人的にはアプローチの1つとしては良いかなと考えています。
以下は、本文を引用しつつ、個人的なメモ。
大事なのはインナーネット(inner-net)
私たちが扱うテクノロジーの中で最も重要なものは私たち自身の中にある、ということだ。 「インナーネット(inner-net)」、すなわち、脳と体、心、呼吸、意識の集合体である。
世界で最先端を進むテクノロジー企業、Googleのエバンジェリストが、大切なのは精神的なものであるというのは、とても興味深いです。
特に本書では、ヨガや瞑想などの話が出てきて、それらはデータ的には精神に良い効果を出すことがわかっています。
ただ、それをテクノロジーでは解決が難しいというのが、現状なんだろうなと。
テクノロジーは道具
テクノロジーは強力で便利な道具だが、それを生産的な手段として使うのか、破壊的な手段として使うのか、あるいは平和的に共存するのか、混乱を招くきっかけにするのか。 それは、あなた次第である。
以前参加した哲学対話で、テクノロジーは暮らしを豊かにするか?という問いがあって、参加者の中にテクノロジーに対する忌避感というか、テクノロジーを悪いもののように捉えている人がいました。
個人的には、テクノロジーってソリッド感があって、まさに道具でしかないというか、そこに善悪も無ければ、良い悪いも無いという印象です。
なので、本書の著者と考え方は一緒かなと。
大切なのは、そのテクノロジーをどう使うのか?であって、テクノロジーが良くも悪くもなるのは、人間の扱い次第ということです。
これは戦争とか、他の概念も一緒のように自分は考えています。
戦争が悪いのではなくて、戦争をする人間が悪いというか。
というのも、例えば今いきなり異星人が地球にやってきて、問答無用で攻撃をしかけてきたら、人類は戦うと思います。
戦争が悪と断じて、異星人の奴隷になるのを是とする人もいるでしょうが。
シスター・マドンナ・ビューダー
84歳(2017年)の修道女でトライアスロン選手 シスター・マドンナ・ビューダーという方が紹介されていました。
これを読んだ時、非常に感銘を受けました。
84歳でもトライアスロンに挑戦するその生き様は、見習いたいものです。
自分もまだまだ挑戦できると、改めて感じました。
心や脳に常に空きスペースを作っておくこと
人の脳や心も受信トレイと同じだ。 人は余裕があると、落ち着いて考え、動くことができる。 心や脳に常に空きスペースを作っておくことができれば、常に自分らしくいられるのである。
受信トレイという表現は秀逸だなと。
メールっていっぱいになってくると、それだけでちょっと焦るというか、仕事が溜まってる感があって嫌なんですよね。
気にしない人もいるようですが、個人的には、数字の圧がずっと自分にプレッシャをかけているみたいで、嫌でした。
脳や心も確かにそうかなと。
やることが増えすぎるとオーバーフローしてしまうなと。
自分は最近、定期的にやることの棚卸しや、目的を再設定するようにしています。
うまくいかなくても、気にしていなくて、大切なのは、やりたいことに押しつぶされないことかなと。
力(武力)の解決は逆効果
歴史を見るに人類は困難に直面したとき、それが国家、あるいは個人のレベルであれ、たいていは力(武力)で解決しようとしてきました。しかしそれは、逆効果でした。
長続きする解決策とは、思いやりの心を持って問題に臨み、エゴを乗り越え、憎しみを捨てさることです。そうすることで、憎しみはやがて愛になります。
今こそ、皆で非暴力の重要性を考え、一人ひとりが寛容であることの大切さを考えるときです。世の中に新しい気運をつくり、相手に復讐するというネガティブな感情を和らげることができるのです
ダライ・ラマ
本書の中で、個人的に一番、良かったというか、改めて考えさせられた文章です。
個人レベルで感じているのは、自分の思い通りにしようと、力で何とかしたところで、結果は良くはならないという話。
それは相手を良い方向に導こうとしていても、悪い方向に導こうとしてもです。
また、相手が憎くて悪評を流したり、意地悪をしたり、暴言を吐くことも一緒かなと。
言葉はナイフなので、言葉も力だと思っています。
人を呪わば穴二つとは言ったもので、誰かに悪意を向ければ、それは自分の心をも蝕みます。
知らず知らずに、悪い人間になってしまうというか。
それは本当になりたかった自分なのか?は常に自分自身に問うていきたいなと思っています。
自分は、やはり対話が大切だと考えていて、対話ができる関係こそが重要だと最近は考えているところです。
ただ、対話自体は、解決手段だと考えていなくて、単純に相手との違いを認識するものだというのが個人的な立場です。
未解決で良いのか?という意見もあると思います。
個人的には、解決するべきかどうかも、対話する必要があるんじゃないかなって。
相手が解決を望んでいなければ、それは解決策を考える必要はないというか、解決に持っていく必要は無いのかなと。
感謝する項目をリストにして交換
本書の中で、個人的にやってみたいなと思ったのは、感謝する項目をリストにして交換するというもの。
これは、誰かとやってみたいなあと思いました。