評価・レビュー
☆4/5
元小説家で風俗店のドライバーの津田伸一は、カフェで出会った男性とその家族が神隠しに会い、さらに偽札と知らずに偽札を使ってしまったことでトラブルに巻き込まれていく。果たしてこの街では何が起きているのか?
みたいな話。
設定自体はそれほど目新しい感じは無いのですが、本作の最大の特徴はストーリーの前フリがあった上で、それが津田伸一が書いた小説だと明かされる点。で、さらに実際に起きている事件である可能性があって、小説(過去)と現在が入れ子になって話して進むというのが他には無い面白さです。
逆に言えば、結構分かりづらいところがあるので、そのあたりで意見が分かれそうな感じはします。
原作は佐藤正午先生の同名小説。個人的には未読です。
原作と映画では結構違いがあるようですが、話の構造を踏襲して映画用にいろいろと調整したという感じの模様。このあたりも原作好きからするといろいろと有るのかなと思います。
個人的にはほとんど前知識無しで見て、普通に楽しめました。ジャンルとしてはミステリになるのかなと。最終的にこれまで起きた事象が、パズルのピースのようにつながって1つの絵ができあがるのは、見ていて面白かったです。