ゲームソフトの概念を変えた ディスクシステム ゲーム回顧録

投稿者: | 2021年4月13日

ファミコンの追加システムとしてリリースされたディスクシステムというのがありました。「やればやるほどディスクシステム」というCMの言葉が未だに頭に残っています。

ゲームを書き換えるという新機軸

それまでファミコンのゲームというのは、ゲームソフトを買ったら中古販売店に売るという方法しかありませんでした。違うゲームをするには新しいソフトを買うしかなかったのです。

これは今でも当たり前のことなのですが、その考え方を覆したのがディスクシステムでした。

ディスクシステムは専用のゲームソフトがフロッピーディスクで販売され、500円払うとフロッピーディスクの中身を違うゲームに変更できるという当時としては画期的なシステムでした。

ディスクシステム自体はファミコンとは別売りでファミコンに繋ぐ必要があったので、初期投資が結構かかります。ファミコンのソフトが5000円ぐらいだった気がするので、ディスクシステムを一度買ってしまえば、いろいろなゲームが安価で遊べるのが大きなメリットでした。

ディスクはゲームショップに専用端末があり、そこで書き換えすることができました。気軽にできるのもディスクシステムのメリットですね。

また、ディスクシステムの最大の特徴は、フロッピーディスクであることか、書き込みができる点でした。つまりファミコンでは出来なかったセーブデータの保存ができたのです。

ディスクシステムの欠点

安価でゲームが楽しめる一方でディスクシステムにはいろいろと欠点がありました。

まず先程述べたように最初に初期投資が必要であり、さらにファミコンを持っていないと使えないという点です。

ディスクシステムのゲームだけプレイしたくてもファミコンが必要だったわけです。当時からファミコンの普及率は高かったとはいえ、新たしいハードウェアを買うというのは敷居が高かったと言えます。自分も入手するのがかなり遅かった記憶があります。

最大の欠点はエラーが起きやすかったということでしょう。ファミコンのロムに比べディスクシステムのフロッピーディスクは磁気に弱く、またフロッピーディスク自体の強度も高く無く、読み込み部分のガードも甘かったため、水やホコリなどちょっとしたことで読み込みができなくなるという不具合がありました。

ディスクシステムを持っていた人なら、エラー音というとすぐに頭に思い浮かぶのではないでしょうか。

また、ファミコンに比べて面白いゲームが少なかったというのもディスクシステム欠点かなと思います。

ディスクシステムの優位性としてファミコンよりも容量が大きいこと、セーブデータを保存できることがありました。しかし当時のゲーム進化が早すぎたせいで、容量はファミコンのロムカセットでディスクシステムの容量を超えるものが出ていましたし、セーブデータもドラゴンクエスト3で電池によるセーブデータ保存という方式が登場して、ファミコンでもセーブできるようになってしまいました。

結果としてディスクシステムの欠点ばかりが目立ってしまい、リリースされるゲームも少なくなりました。子ども心にディスクシステム買ったのに面白いゲームが少なくてあまりディスクシステムで遊ぶことが無く残念だった記憶があります。

ディスクシステムが生み出したもの

ただ、ディスクシステムはゲーム業界に大きな影響を与えたのは確かです。

パッと頭に浮かんだのは、以下の3タイトル。

  • ゼルダの伝説
  • 悪魔城ドラキュラ
  • メトロイド

どれもその後新作がずっとリリースされ続けているゲームソフトです。

ただ、ファミコンソフトとして出しても良かったのではないかという疑問はありますが、少なくとも当時は容量やセーブデータの関係でディスクシステムじゃないとダメだったのだと思います。

そういう意味で、ディスクシステムが生み出したものは大きかった言えますね。

今残念なこと言えば、ディスクシステムが遊べる環境が無くなりつつあるということでしょう。ディスクシステム自体、中古で入手可能ですが、ソフトの方は動作が怪しいです。ハードディスクのような磁気システムは時間経過で磁気が無くなってしまうからです。

書き換えができればよいのですが、すでに専用のターミナルは無いので、遊べなくなったらそこで終了というわけです。

個人的には、これらの過去のソフトをエミュレーターで動かして、Nintendo Switchとかで出して欲しいのですが、権利関係で難しいようです。

このあたりって難しい話で、少なくともゲーム業界の足を引っ張っていることは間違い無いのですが、ザルにしちゃうとそれはそれでゲーム業界にマイナスなので、塩梅が難しいですよね。

でもいつかディスクシステムのゲームをプレイできる機会があったら良いなあと個人的には思います。

個人的にディスクシステムを買った理由が、SDガンダムワールド ガチャポン戦士をプレイしたかったからなのですが、今プレイしたらしょぼいだろうなあとは思いつつ、懐かしくていろいろと蘇って来そうな気がします。

そういえば、SDガンダムワールド ガチャポン戦士もディスクシステムが生み出した大きなシリーズですね。現在で言えば、Gジェネシリーズがその系譜を受け継ぐ作品ですね。


先日最新作を体験版でプレイしたのですが、なんだろうなガシャポン戦記から入っている世代からすると、進化しすぎてて違う世界に入り込んじゃった感じがしました。PS2ぐらいのときにプレイしたのが最後だったので、タイムスリップした感じです。

リンク

ディスクシステムのゲームタイトル一覧 – Wikipedia