マンガ カルト宗教信じてました。 信仰の自由を奪う親の問題と現代のカルトについて考えさせられる

投稿者: | 2022年6月18日

評価・レビュー

☆5/5

エホバ2世だった元信者によるエホバの実態と、洗脳が解けるまでの話。エンタメ作品ではなく、ライトな暴露マンガ的な感じかな。とても読みやすいのでおすすめ。

宗教については現代でもタブー視されることが多いですが、個人的にはもっとオープンに話ができる環境があっても良いかなと思います。そういう意味でこういうマンガがあるのは良いことかなと。

話としては

部活も自由にできない、希望する進路にも進めない、彼氏も作れない…そんな制限だらけの日々に耐えてきたけれど、息子の病気治療をきっかけに、宗教をやめました!
エホバ2世の著者が明かす、カルト宗教の世界と洗脳がとけるまで…

カルト宗教信じてました。

信仰の自由が奪われたこと最大の問題

エホバの実態がどうとか、カルト宗教がどうとか、それは主観もありますし、この手の話では事実なんて往々にして隠されるものなので、現実とは合致することもあれば、違うところもあるでしょう。そこは正直、どうでも良い話なのです。

個人的に本作でもっとも重要だと思うのは信仰の自由について。

本作の主人公は10歳の時に母に連れられて宗教に入信しています。これがそもそもの問題なのでは?ということ。

つまり、物事を考えられない子どもが親によって信仰の自由を奪われたことが最大の問題という話です。

自分は無宗教なので、そもそも宗教は信じていませんが、神を信じたくなる気持ちはわからんでもありません。ですので、神を信仰すること自体は否定はしないです。ただ、それを他者に強要するのは違うかなと。

それが例え家族や子どもであっても。まあこれはすべての宗教に言えることですが。。。

現代のカルト 過激なフェミニストやアンチコロナウイルスを唱える人たち

本作を読んでもう1つ思ったのは、現代のカルトについてです。パッと思いついたのは、過激なフェミニストやアンチコロナウイルスを唱える人達。

カルトの特徴の1つとして、一般社会の否定や信者以外の人への敵視、蔑視などがあります。これは自分たちが善であり、それ以外は悪という考え方です。

これって、まさに過激なフェミニストやアンチコロナウイルスを唱える人達ですよね。

自分たちを否定する存在については認めず、自分たちが常に正しい、社会が間違っているというわけです。

また、カルトの特徴として外部からの情報を遮断するというのがあります。これってまさにTwitterのブロックですよね。確かに世の中には怖い人もいるのでブロック機能は必要ですし大切です。自分もストーカーをされたことがあるので、その大切さを実感します。

しかし、自分に意見が合わないからと言ってブロックして相手の話を聞かないというのは、まさに情報の遮断。自分に対して肯定的な意見のみを受け入れるというわけです。ある意味、過激なフェミニストの先導者たちはカルト宗教の教祖と似ているかもしれません。

コロナウイルスでは反ワクチンを掲げコロナなんて風邪と言っていた方が、コロナに罹って亡くなるというようなケースもありました。これも同じような構図。他者の意見を一切聞かず、自らが正義であり、他は悪と思っていたのでしょう。とても残念な話です。

過激なフェミニストやアンチコロナウイルスを唱えている人たちには、もっと対話してほしいなと。じゃないと本当にカルトになってしまうので。

まあ、そんなことを思いました。


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