映画 キューブ:ホワイト – 原題はホワイト・チャンバーで見せ方は良かったが薄味感

投稿者: | 2023年5月2日

評価・レビュー

☆3/5

目覚めたら白い部屋に閉じ込められていて、様々な拷問を受けるというSFホラー映画。キューブ:ホワイトは邦題で、原題はホワイト・チャンバーです。チャンバーとは房という意味があり、白い独房みたいなニュアンス。

とりあえず映画 キューブはまったく関係無く、これは邦題を付けた人に問題があるかなと。ただ、イギリスでもそこまで高評価というわけではないので、少しでも見てもらうための方法なのだと思います。個人的には詐欺に近いと思っていますが、未だにこの風習って無くならないのはなぜなんだろう。

で、本作の見どころは、やはり独房による拷問方法かなと。

部屋が熱くなったり、逆に寒くなったり、電流が流れたり、硫酸的なものが上から降ってきたりと、表現も良かったと思います。このあたりは、ファイナル・ディスティネーションとか好きなら、見せ方を少し楽しめるかなと。

また、拷問をしている側の描写もあってというか、そっちが話のメインなのかなとは思いますが、そちらでは拷問ではなく実験と言っていて、そのあたりが本作のテーマなのかもしれません。

いわゆるミルグラム実験(アイヒマン実験)的な感じというか。実際にはちょっと違うんですけど。

ただ、全体的にちょっと薄味というか、淡々と話が進んでいくので好みは結構でそうかなと思いました。


たぶん、軸がしっかり定まってなかったのが原因なのかも。テーマとしても面白いですし、風刺と言うかある意味社会的な構造を描いている点も良いですし、謎的なものもあります。しかし、それらが均等に比重が置かれているせいで、全部が中途半端に感じてしまった印象です。

個人的には設定や表現は良いなと思いましたし、主演の女性の方の演技も良かったので酷評という感じは無いのですが、薄味感は否めないなと。

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