評価・レビュー
☆4/5
突然、巨大で強い仏像が人間を襲ってきて、それに対抗しつつ謎を解くみたいな話で、そこにタイムリープネタが入ってきます。設定の雰囲気的にはGANTZが近いかなと。
結構な頻度で主人公たちがピンチになるので、次の展開というか、どうやってこのピンチを打破するのか?というのが気になり、結局一気に全巻読んでしまい申した。
グロ表現が多いのもあって読み手は選ぶ作品。この手の得体のしれない巨大な力によって絶望させられていくパニック物が好きなら楽しめると思います。
話としては
戦慄のタイムリープ・パニックホラー!!
5分後の世界
平凡な高校生・白綾大和は、謎の占い師から不思議な腕輪をもらう。
「たった一度未来に行き、この現在に帰ってこられる」
「いつの未来に行けるかは誰にもわからない」
腕輪を使って跳躍した未来には―――
仏像が人々を虐殺する惨劇が広がっていた。
一変した世界。大和は腕輪で過去に戻り惨劇を防ごうとするが、その未来は、腕輪を使った“現在”からわずか5分後の世界だった…!
たった5分間で、世界を救う方法はあるのか!?
戦慄のタイムリープ・パニックホラー、開幕!!
福田宏先生の作品で2018年〜2019年に連載、全7巻。
未来に行って戻れる腕輪を得たが・・・
本作の面白さの1つはその設定でしょう。未来に行って戻れる腕輪をもらった主人公が、その腕輪を使ったら5分後の世界に飛ぶという点。
で、そこから絶望的な状況が展開するわけですが、もし5分前に戻ったとして、一体どうやってこの絶望的な状況を回避するのか?という感じで話が進みます。
個人的にはそのあたりの謎を想像しつつ、オチを考えながら読んでいて、なかなかに楽しめました。
絶望的な状況の連続
やはり最近のマンガということで、次回への引きのために毎回絶望的な状況が展開されていきます。
このあたりは海外ドラマなどの影響がいろいろと出ているのかなと。またテンポ良く話が進むので、サクサク読めるのは良かったですね。
ただ、若干強引なところとか、グロ描写でツッコミどころがあったりはします。そのあたりをある程度許容できるかどうかもあるかなと。
若干ネタバレ:仏像に対抗する力
本作では仏像に対抗する力としてオド・ジーニアスというのが登場します。人間の意思によって自由自在に動かせる玉のようなもの。
特殊な薬を人体に注入することで、発動することができるかもしれないという設定です。ある程度使いこなすと、その人に合った形に変化します。
個人的に本作は面白いと思うのですが、このオド・ジーニアスの登場で、話が若干ブレちゃったかもという感じがしています。つまり、バトル物なのか、パニック物なのかが、曖昧になってしまったんですよね。ちょっとオド・ジーニアスが便利すぎた感じはあるかもしれません。
個人的にはこの部分で☆4としました。全体としてはすごく面白かったですし、話も完結しているので、ワンチャンアニメ化や映画化される可能性はあるかなと思います。