新日本プロレス 毎年恒例の1.4東京ドーム(いわゆるイッテンヨン)。2025年の1.4対戦カードが発表され、いろいろなところでざわついている感。
その一番の理由は、おそらくメインになるであろうIWGP世界ヘビー級選手権試合のザック・セイバーJr.vs 海野翔太です。
目次
ざわつく理由
界隈がざわついている一番の理由は、海野翔太選手が選ばれたこと。
実績的な面が足りていないとか、段階も踏まずに1.4のメインに選ばれたとか、いろいろとあります。
つまり、1.4のメインカードとしては相応しくないのではないかということです。
この点については、プロレスをずっと見てきた自分としても、頷ける点があります。
ファンなら応援して盛り上げるべき
これらのざわつきに対して、プロレスファンなら、新日本ファンなら、応援して盛り上げるべき、見たくないなら見るなという意見もあります。
そのような意見が出てくるのも理解はできます。
海野翔太ファンの人にしてみたら、メインになったのは嬉しい話でしょう。
また、オカダ・カズチカ選手が抜けた穴を新時代の選手たちが台頭していく過程ではあるので、そこに楽しみを見出している人もいると思います。
もっと良い対戦カードがあるのか?
これは個人的にですが、他にどんなカードがあるのか?と言われると、なかなか難しいのかなとも思います。
オカダ選手の抜けた穴が大きすぎたというのが一番の理由。
正確に言えば、オカダ選手をプッシュしまくっていたことによる反動と言っても良いかも知れません。
というのも、今の新日本プロレスは選手層が厚いですし、素晴らしい選手がたくさんいるからです。
そういう選手にスポットライトをこれまで当ててこなかった結果、オカダ選手にかなり頼ってしまっていたというのがあります。
また、本来であれば、おそらくジェイク・リー選手を1.4のメインに持ってくることをも考えていたのではないかなと。
ただ、怪我で現在欠場中ということもあり、代打というわけではないですが、若手の中で一番人気が出ると経営陣が予想した海野翔太選手が選ばれたようにも思えます。
海野選手に感じる内藤選手感
今の海野翔太選手は、ファンから嫌われているというわけではないですが、ファンが望んでいる姿とかけ離れている感じがしています。
それはファンに媚びろというわけではなくて、海野選手自身の軸が見えていないことが原因なんじゃないかなと。
個人的には、本体で頑張り続けていた頃の内藤選手に印象がダブります。
内藤選手は、東京ドームのメインでIWGP戦の挑戦を得たのに、中邑 vs 棚橋のインターコンチネンタル戦が決まり、異例のファン投票の結果、セミファイナルに格下げされてしまいました。
当時の内藤選手は、ファンからブーイングを浴びていて、ファンと噛み合っていなかったのもあって、そのような結果になってしまったのかなと。
実績的にはG1も獲っていますし、今の海野選手よりも当時の内藤選手の方が、いわゆる格上であることは間違いなく、それでもメインを外されてしまうという状況。
そう考えれば、海野選手がメインというのが微妙という意見も的を得ているかなと。
東京ドームが盛り上がるかどうかは海野選手の覚醒が鍵
じゃあ、海野選手がダメかというと、個人的にはそこまでマイナスには考えていなくて、むしろ海野選手にとっては大きなチャンスだと思っています。
それはベルトが穫れるチャンスという意味ではなく、自身の軸を作るチャンスという意味です。
前述したように、今の海野選手の状況は、東京ドームのメインを外された内藤選手の状況に似ています。
内藤選手はその後、メキシコ遠征を経て、ロスインゴを立ち上げ、今や大人気レスラーでもあり、ユニットも大人気です。
個人的にですが、未だに定期的に見ている動画あって、それがHistory of LOS INGOBERNABLES de JAPON 2015〜2016。
ファイトスタイルも変わり、最初はブーイングもありましたが、ロスインゴスタイルを貫いたことで、徐々にファンが増え、今の人気に至っています。
この動画の冒頭を見るたびに、遠征前の内藤選手がブーイングを浴びているのも見ていたこともあって、グッと来るものがあるんですよね。
で、今ファンが海野選手に求めているのは、そういうことなんじゃないかなって個人的には思っています。
それはロスインゴに入るということじゃ無いですし、ヒールターンするということでもありません。
ファンが見たいのは、海野翔太というレスラーが見たいのかなと。
今の海野翔太選手は、言ってしまうと、作れらた虚像のような感じがあるんですよね。
それをファンも感じているというか。
同じ若手で言えば、辻陽太選手はすでに自身のキャラを確立していますし、成田選手はもがきながらもちょっとずつ成長している感はありますし、上村選手は真っ直ぐなキャラがわかりやすくと本隊ド本命な感じがでています。
大岩選手はこれからですが、NOAHでの武者修行で、日本のファンも追いかけやすかったことから、どういうレスラーなのかというのが、ファンに伝わっているので、これからどう変化していくのかが楽しみです。
しかし、海野翔太選手は、キャラがうまく確立できていない感じがあります。
逆に言えば、キャラが確立できれば、人気が出るレスラーであることは間違いないでしょう。
そういう意味で、東京ドームが盛り上がるかどうかは、海野翔太選手が覚醒し、キャラを確立できるかどうかが鍵になると思います。
まだ、2ヵ月ほどありますし、時間的な猶予はあるので、そこが今回の1.4東京ドームの見どころかなと。
重責で潰れないことを祈る
ただ、非常に大きな重責でもあるので、正直、そこが一番心配かなと。
個人的に頭をよぎったのは、やはり飯伏幸太選手。IWGPヘビーを巻いたことで、いろいろとありましたからね。
当時の状況については、永田選手のYoutubeチャンネルで話をしています。
この動画で、個人的に飯伏幸太選手の印象がガラッと変わりました。
飯伏選手の素の部分というか、プロレスが好きという部分がとても良くでていて、めちゃくちゃ印象が良かったです。
当時はいろいろと無理をしていだんだなあというのが伝わってきました。
もしかするとですが、今の海野翔太選手にファンが感じているこれじゃない感というのは、こういう素の部分なのかもしれません。
1.4東京ドームで、海野選手がキャラが確立できなかった場合、おそらく勝っても負けても、叩かれるのは目に見えている感じはします。
そういう暗黒時代があって、花開く選手もいますし、それがプロレスの面白さでもあるは確かです。
また、盛り上がらなかったことが前フリとなって、数年後にスター選手となるというストーリーは、ある意味、プロレスファンが好きなストーリーでもあるので、爆発的な人気になることもあるでしょう。
まさに内藤選手のように。
ただ、個人的に心配なのは、重責に潰されてしまう可能性もあるかなという点。そうならないことを祈るばかりです。
海野選手にキャラをつけるなら?
最後に、もし自分が海野翔太選手にキャラをつけるなら、どんなキャラが良いのかなというのを少し書いてみます。
個人的にですが、受けを主体にしたキャラが一番良いのかなと。パターンは2つあって、ガッツリ受けるパターンと、スカすパターンです。
ガッツリです。受けるパターンでは、新日本プロレスだと、石井智宏選手、元新日本プロレスだと柴田勝頼選手あたりが近いスタイルです。
今の新日本プロレスのIWGP戦線にいないキャラなので、そこが空いているというのがあります。
海野選手は、石井選手や柴田選手のような漢くさいタイプでは無いのもあって、キャラかぶりしにくいかなと。
また、どちらかと言えばイケメンで売っている感はあるので、そういうタイプが相手の攻撃をガンガン受けていくのは、見た目に反していて良いというのあります。
もう1つのスカすパターンは、内藤選手が近いですね。相手を馬鹿にするようなムーブがその典型例。また、相手の技を徹底的に喰らわないようにするというのもあります。ロープに振れれても、戻ってこないとか。
言ってしまえば、イケメン感を出しているので、それをさらに推し進めるという感じ。
常に相手を馬鹿にして、技を受けないはぐらかすというのを前半でやって、後半はがっつり戦うという流れ。
海野選手から個人的に伝わってくるのは、プロレスが好きというのと、カッコつけたいという2つ。なので、そのどちらかを伸ばしていくのが良いんじゃないかと。
特に受けのプロレスについては、石井智宏選手にしても柴田勝頼選手にしても、名勝負製造機なので、間違いなくプロレスファンの心を掴めると思います。
また、ちょっとイケメン風で売っているからこそ、逆に漢くさい受けのプロレスがさらに映える気もします。
少し残念なのが、ザック選手が関節の名手なので、受けのプロレスが伝わりにくいこと。
ただ、ザック選手は打撃や投げもできますし、鈴木軍の血も流れているので、ガッツリしたぶつかり合いもできるため、噛み合えば、すごい試合になるんじゃないかなとも思います。
はてさて、来年の1.4はどうなるか。
リンク
- 【1月4日 (土)東京ドームの第2弾カードが決定!】“IWGP世界ヘビー戦”ザックvs海野!“GLOBAL王座戦”フィンレーvs辻!“IWGPジュニア戦”DOUKIvs デスペラード!“TV王座戦”成田vsコブvs大岩!“IWGPジュニアタッグ”は4WAY戦!【WK19】 | 新日本プロレスリング株式会社
- プロレスブログ | ネルログ