サーキット場で車のクラッシュ事故によって観客席が大惨事になる予知夢を見た主人公ニック。予知夢のおかげで観客席の大惨事からは逃れることができたが、同様に生き残った人たちが1人また1人と亡くなっていく。果たして死の運命から逃れることはできるのか?
2009年公開で、ファイナル・デスティネーションの4作目。
評価
☆5/5
もはや水戸黄門的なお約束映画となったファイナル・ディスティネーションシリーズ 4作目です。劇場では3D映画として公開され、3Dという新たな試みで興行収入は非常に良かったようです。自分も観に行きました(^o^)
まず、ストーリーや設定は、どうでも良いです。というか、評価すべきポイントではないので省きます。
シリーズ4作目ということもあって、段々とマンネリぎみになってきましたが、定番よろしく面白く観ることができました。
そもそもホラー映画って2種類の系統があります。
1つは王道のホラーで観客を怖がらせるホラー映画です。もう1つは荒唐無稽な状況を楽しむエンタメとしてのホラー映画です。
Jホラーと呼ばれるジャンルは王道のホラー映画、海外作品は王道のホラー映画と娯楽ホラー映画の両方あります。で、ファイナル・ディスティネーションは娯楽ホラー映画に入ります。ここを間違えると、何だこの映画?みたいな評価になってしまいます。当たり前ですね、ラーメンを食べたくてカレー店に入るようなもので、ラーメンが無いからこのカレー店はおかしいと言っているようなものです。
娯楽ホラー映画はギャグ系やノリで楽しむ系があります。本作はノリで楽しむ系。この系統でいうと、Sawシリーズも実はノリで楽しむ系に近いです。そりゃあ残酷な描写があって、痛さや怖さを感じることがあると思いますが、やっぱり荒唐無稽な状況をノリで楽しむ映画だと思います。
ファイナル・ディスティネーションシリーズが素晴らしいのは、これまでホラー映画というと何かしら形のあるもの、目に見えるものが襲ってくるという前提を壊したところでしょう。また、ファイナル・ディスティネーションほど人の死に方にフォーカスした映画は無いかなと思います。言ってしまえば、ファイナル・ディスティネーションシリーズは死に方をノリで楽しむ映画なのです。ここの理解ができないと、まったく面白さがわからないでしょう。Sawシリーズも一緒です。
ということで、海外のホラー映画の楽しみ方がわかっている人にはおすすめですが、ホラーはJホラー以外認めない、ギャグ映画は認めないという人にはおすすめできません。
人によって評価が変わるというのはアートと似ているかもしれませんね。アートってその歴史や背景、また本人の経験などから、同じものを見ても評価が大きく変わります。そもそも見方が違いますからね。
映画も同様で様々な映画をちゃんと見てきた人とそうでない人の間には経験値に差があり、同じ映画を観ても評価が変わります。そもそも見方が違うので。
個人的には様々な見方ができて、様々な楽しみ方をしたい派です。このあたりは価値観の違いなので仕方ないですね。