急遽決定した9回打ち切り
2021年3月18日の実行委員会で2021年のペナントレースは9回打ち切りが決定したそうです。
「9回打ち切り」電撃決定で「引き分け」が10%以上に!?…日本プロ野球の大問題、 そもそも試合時間が長すぎない? – プロ野球 – Number Web – ナンバー
その大きな理由はコロナウイルス。緊急事態宣言や飲食店が時短営業を余儀なくされている状態で、プロ野球についてはその制限が無かったことにより、21時には試合終了できるように急遽決定したとのことです。
そもそもプロ野球は時間が長い?
前述の記事では高校野球が1試合2時間程度に対してプロ野球は平均3時間ちょっとと、そもそも長いことが指摘されています。
ただ、これはテレビ放送などの影響もあるでしょう。攻守交代の時にテレビCMを流すという枠組みがあるためです。
実際にキビキビプレイすれば、もっと試合時間は短くできるとは思います。
延長無し9回打ち切りの影響
前述の記事では9回打ち切りで延長が無くなると引き分けが多くなることで、たとえば勝利数が減るなどの影響があるという指摘がありました。
しかし、そもそも昔よりも試合数が増えているので、その時々の記録になるのですから、本質的には引き分けが多くなっても変わりません。
そもそも、試合数が増えたのは、
- 観客に来てもらう回数を増やすことで収入を増やしたい
- テレビ放送の数が増えることで収入を増やしたい
- 過去の記録を塗り替えて話題性を作りたい
などの意図があったと思います。
この中で引き分けが多いと影響があるのが「過去の記録を塗り替えて話題性を作りたい」でしょう。
しかし、それも数字の出し方を変えれば済む話だと思っています。つまり、延長無し9回打ち切りになっても影響はあまりないというのが個人的な見解です。
そもそも昔の形に囚われすぎなのではないかと思います。クライマックスシリーズだってそうですよね。新しい試みは個人的にその業界を活性化するのにプラスになるので、斜陽となりつつあるプロ野球にとっては、話題作りも含めて良いのではないでしょうか。
てか、なぜ9回やる必要があるの?
これは個人的意見ですが、そもそも攻守を9回やる必要はあるのでしょうか?
6回で終了でも良い気がします。
また、ストライクやボール、アウトの数も決まっていますが、それを変更しても良いのではないでしょうか?
このあたりは世界的な影響もあるでしょう。といっても、大きな影響があるのは日本とアメリカだけだと思いますが。
元々野球の延長によってテレビ放送が延長され、その後の番組が押すというのは、その昔プロ野球が大人気で多くの人がプロ野球を観ていたときならわかりますが、今の時代はそうじゃないですよね。
だから、今の時代に合わせてルールを変更するというのも個人的にはアリな選択だと思います。
高校球児の投げすぎ問題
もしイニング数を減らしたら高校野球でたびたび課題として上がる高校球児の投げすぎ問題も解決できます。
1試合のイニングが少なければ、それだけ投球回数が減りますからね。
イニング数を減らせば高校球児たちの身体のことだけでなく、将来 プロ野球で活躍することができる球児が増える可能性もあります。
正直、10代の少年たちが肩を壊して将来の可能性を閉ざされてしまうのが、当たり前に容認されている社会自体、正しいと言えるのでしょうか?
そもそもなぜ野球は9回なのか?
野球が9回というのは、一体誰がどのような理由から考えたのでしょうか?
ちょっと調べてみると野球が9回イニング制になったのは1845年だそうです。それまでは21点を先に取ったほうが勝ちというルールでした。イニング制になったのは、料理人の方々が原因。昔は野球をしている時に料理を一緒に出していて、21点制だといつ終わるかわからず、料理を出す人たちがずっと帰れないという問題がありました。それを解決するのが9回で終えるイニング制だったのです。
ルールが変わった理由は今のプロ野球の時間長すぎ問題と一緒だったわけですね。そう考えれば別にルールを変えても構わないと思いますが、どうなんでしょうか。150年以上続いているからルールは変えてはいけないというのは、本当に正しい思考なのかなとは個人的に思います。
また9回になった理由は12進法やキリスト教に由来すると言われていますが、実際のところはわかっていないそうです。その由来が12進法であってもキリスト教であっても、どちらも切りが良いとか縁起が良いとかのレベルで、9回である論理的な理由は無いのでです。
個人的に思ったのは、1打者最低3回は打席が回ってくること、つまり3回チャンスがあることが重要なのかなと思っていました。というのは、投手と打者の対戦において、どちらが強いか?をわかりやすくしているのかなと。単純に1回じゃ博打的だし、2回でも良し悪しをつけがたいですが、3回であれば勝負が決まりますからね。
そろそろ新時代の野球へ
個人的にですが、そろそろ新時代の野球へ変化する時なのではないかなと思います。
今回の9回打ち切りはコロナウイルスの影響で起きたことでしたが、そもそもプロ野球自体、先細りになっていきているスポーツです。
それは様々な理由があるとは思いますが、試合時間が長いというのも影響していると思います。試合数が多いというのもありますね。
それらの問題点というか野球に興味を持ってもらうための課題を解決する良い機会なのではないかなと個人的には考えています。
先程述べたようにイニング数を減らせば高校球児たちの負担は大きく減るでしょう。それは未来の日本のプロ野球業界にとっては喜ばしいことはではないでしょうか?
誰が考えたのかわからない昔のルールに縛られて、10代の若者の未来を閉ざしている現状は変えたほうが良いのでは?と個人的に思います。
今がその良いきっかけの時期ではないでしょうか?
というのも、何でもコロナウイルスに原因を求めれば、それほど非難されることは無いからです。ピンチはチャンスと言いますが、まさに今がそのチャンスなのではないかなと思います。