評価・レビュー
☆3/5
ポルノ脳とは、ポルノに依存してしまう状態のこと。
現代においては、インターネット上にたくさんの動画や写真などがあり、スマホの普及によって、簡単に誰でもアクセスできるようになったことから、それらにどんどん依存してしまうという話です。
また、生理的な欲求のため依存しやすく、結果、他のことに対する感覚が鈍ったり、集中できなくなったり、やる気が出なくなったりしてしまうと本書では述べています。
本書ではそのようなポルノ依存について解説しつつ、その依存から抜け出すための方法まで言及しているのが特徴です。
依存から抜け出すことで、自身の本来のパフォーマンスが引き出せると説きます。
サラッと読めるので、ポルノ依存について興味があれば、読んでみるのも良いかなと思いました。
個人的に疑問に思った点がいくつかあったのと、本質的な解決にはなっていない気もしたので☆3。
以下、本文を引用しつつ個人的なメモ。
ポルノ依存症の問題の本質は何かに依存してしまう精神状態では?
本書ではポルノ動画などを見てドーパミンを出す代わりに、他の行動によってドーパミンを出し、ポルノ依存症から抜け出すという方法を紹介しています。
世の中にはドーパミンを分泌させる方法はいくらでもあります。ここでいくつかの例をあげてみましょう。
・糖質をとる
・チョコレートを食べる
・カフェインをとる
・アルコールをとる
・タバコを吸う(日本製の紙タバコ)
・葉巻を吸う
・麻薬、ドラッグを使う(自然由来でソフトドラッグのものに限る)
・CBDオイルを使う
・自然由来のハーブ類を使う
・運動をする
・アイスバス(氷風呂)につかる
・瞑想をする
・海外旅行に出る(もしくは文化圏が少し遠い北海道や沖縄、自然の多い離島も可)
詳しい解説は本書を読んでいただくとして、ここで個人的に1つの疑問が出てきました。
ポルノ依存症はドーパミン依存症ではないか?ということです。
実際に、糖質をとるというのは、近年では肥満などの原因の1つになっていますし、カフェインだってアルコールだって、タバコだって依存症として取り上げられますよね。
ハーブは問題無さそうに見えますが、ずっとハーブがある生活を送っていると、それがデフォルトになるので、自身の匂いに気づきにくくなります。その結果、強い匂いを出していても気づかないことが多いです。いわゆる香害なんて呼ばれるものですね。
と、いろいろと書けることがあるのですが、結局ドーパミンに依存しているのは変わりなく、ポルノがアルコールになっただけなんじゃないかなと思いました。
で、要するにやりすぎは良くないという話に落ち着くのですが、じゃあなぜ適度なポルノではダメなのかなと。
本書では主に男性向けで射精しすぎるのが問題と書かれています。しかし、逆に射精しなすぎても問題なこともわかっています。
ならば、適度なポルノで適度な射精なら問題ないのではないか?とも思うわけです。
何が言いたいかというと、ポルノ依存症の問題の本質はポルノに依存していることではなくて、ポルノに依存してしまう精神状態なのでは?ということ。
つまり、何かに依存しないといけない精神状態を解決しないと、結局代替のものに依存するだけでは?という話です。
それは日々の仕事のストレスなのか、自己肯定感の低さなのか、理由は様々あると思いますが、まずは依存してしまう問題を解決すべきではないのかなとか。
ミトコンドリア不足?
個人的に気になった記述として1つ挙げると
精子の放出はミトコンドリアを放出することであり、過剰な射精は睾丸におけるミトコンドリアの不足を引き起こします。その結果、男性ホルモンの値が下がり、心身の活力低下、筋力の低下、細胞の質の低下などを引き起こします。
があります。
ミトコンドリアは細胞に存在する細胞小器官の1つで、細胞にエネルギーを供給する機能を持っています。
基本的には、細胞の活動に使われるのですが、精子だけにミトコンドリアはあるわけではありません。
また、射精によってミトコンドリアの放出がされ不足するというなら、受け取った側はミトコンドリアが増えるということになります。
ミトコンドリアトランスファーが起きているという話なのかもしれませんが、そのような記述も無いため、かなり引っかかりました。
著者は医療を学んだものと書かれていますが、実際に医師免許を持っているのかは明記されておらず、また研究者というわけでも無いようです。
論文などの引用があれば、調べられたのですが、それもありません。
ということで、書かれている情報については、それぞれの判断に委ねられるのかなと。
依存していると思ったら一度病院に行った方が良い
と、いろいろと書きましたが、もし自身が依存していると思ったら、心療内科に行くのが良いと思います。
その理由として、
- そもそもポルノ依存症なのか?
- 他のものに依存してしまう可能性がある
- 本質は依存してしまう精神状態
であるため。
少し調べてみましたが、ポルノ依存症については、明確な定義というか、判別方法が確立されていないようです。
当然、仕事をせずにずっとポルノを見続けるような状態であれば、依存症だと誰しもが気づくでしょう。
ただ、どの程度の頻度や生活に影響度合いだと問題なのかは、やはり専門家の意見を聞いた方が良い気がします。
また、本書に書かれているような方法を試して、他のものに依存してしまう可能性は否定できません。
前述したように、そもそも何かに依存してしまうような精神状態だったら、間違い無く他のものに依存するのは想像に難くありません。
むしろ、依存してしまうような精神状態の改善を優先すべきではないかなと思います。
それには、やはり専門家に話を聞くのが一番かなと。
リンク
- ポルノ脳: 脳をリセットし、人生を再起動させる Kindle版
- ポルノグラフィー依存症 – Wikipedia
- ミトコンドリア – Wikipedia
- ミトコンドリア病 – Wikipedia
- 書籍レビューまとめ | ネルログ