映画 禁じられた遊び 感想 – コメディ感と違和感で怖さを抑えたホラー映画

投稿者: | 2023年12月9日

評価・レビュー

☆3/5

同僚の伊原直人(重岡大毅)に思いを寄せていた倉沢比呂子(橋本環奈)だったが、不可解な出来事がきっかけで会社を辞め、伊原直人に会うことを避けていた。しかし、伊原直人の妻 伊原美雪(ファーストサマーウイカ)が事故死し、葬式で再会をしたのだが、再び倉沢比呂子に不気味な出来事が起き始めるのだった・・・。

みたいな話。アマプラで視聴。

原作は、清水カルマ先生の同名小説。映画は2023年公開。監督はリング、スマホを落としただけなのにの中田秀夫監督です。

全体としてのおどろおどろしさは素晴らしいなと思いました。

ただ、少し中途半端感があるかなという印象。コメディ感が出すぎてしまって、違和感もあって本編に集中させてくれない作りになっています。

これはもしかするとホラー感を下げることで、より多くの人が見やすいようにしているのかもしれませんが、個人的にはもっと本筋にフォーカスしても良かったように思います。

得体のしれない何か的なものが結構良かっただけに、少し残念かなと。

コメディ感が出過ぎてしまった印象

原作を未読なのでわからないところはありますが、映画に限っていうと霊能者の登場で結構コメディ感が出てしまったかなと個人的には思いました。

演じるのはシソンヌの長谷川忍さんなのですが、お笑い芸人ということもあって、余計にコメディ感が出ている印象。

個人的には、臨兵闘者皆陣烈在前の下りでちょっと吹いてしまいました。

美雪役のファーストサマーウイカさんは良かった

CGなどを使っているのもあるとは思いますが、個人的には表情がとても良かったかなという印象。

表現がちょっと難しいのですが、言ってしまうと、美雪は役柄的に映えてはいけないので、その雰囲気も良かったです。

このあたりは撮り方の上手さもあるのかもしれませんが、絶妙に二番手感のキャラクターになっていて、しっかりフリになっているのが良かったです。

あまりに本人のキャラクターが強い人がやってしまうと日常パートの部分で、逆に持ってかれてしまうので。

タバコの火の付け方が終始気になる

橋本環奈さんがタバコに火をつけようとするシーンが何度かあるのですが・・・、ライターの持ち方というか、タバコの火のつけ方が非常に気になってしまいました。

タバコとジッポライターが毎回縦になっていて、すごく特殊というか、ネタ的に見えてしまうというか。

普通はタバコとジッポライターが直角に位置するんですよね。

何回も出てくるのでワザとそうしているのかもしれませんが、であれば何かしら意味があるのかなと思ったのですが、特に意味もなく・・・。

例えば、好きな人の火のつけ方をマネしてるとかもありそうかなと思ったんですが、吸ってるタバコ違うんですよね・・・。最低でもそこは一緒にした方がとは思いましたが。

そこもコメディ感が出てしまったかなという印象。

別にタバコがキーになっているわけでもないので、タバコのシーンを無くしてしまうか、アイコスとかで良かったのでは?と思いました。

悪魔くんの影響もあったかなと

これは歳の問題というか、エロイムエッサイムって呪文があるんですが、個人的には悪魔くんというアニメの影響が大きかったかなと。

悪魔くんって一応ジャンルとしてはホラーなんだとは思いますが、結局ヒーローものに近いところがあって、日本のホラー映画とはちょっと相性が悪い印象です。

なので、悪魔くんを知っている人が見ると、ちょっと日本のベチャッとしたホラー感が薄れてしまうかなと。

これは見ている側の問題なので、作り手側には何の落ち度も無いです。仕方ない。

悪魔くんを知らない人が見たら、よくわからない呪文に思えるので、ホラー感はある程度あるのかなと。

ただ、エロイムエッサイムってヘブライ語で悪魔を呼び出す言葉だった気がするので、そうなるとやっぱり日本のホラーとはちょっと相性が悪いかなとも思えます。

日本って悪魔信仰無いですからね。

そう考えると、これもコメディ要素になっちゃうんだよなあ。。。

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