報道バズ ドラマレビュー タブーに切り込む

投稿者: | 2021年6月8日

報道バズとは

日本で女子アナになったがお色気枠をやらされていた主人公が、本来やりたかった報道の仕事をするためニューヨークへ渡りニュースアプリ 報道バズに入り奮闘するインディードラマ。日本のテレビ局では放送できないタブーにも切り込みつつ、SNSの問題や日常の中に潜む危うさ、そして偏見ややっかみなど人の心にも切り込んでいく傑作。

2ndアベニューという良作ウェブドラマを作った制作チームの作品。

評価

☆5/5

1話15分程度で全6話の中に、ぎっしりと様々なテーマを詰め込んでおり、軽快に話が進むのであっという間に観てしまいました。

本作のテーマの1つにマスメディアがあります。近年の日本のマスメディアは凋落がひどく、マスコミにかけてマスゴミなどと呼ばれるようになってしまいました。理想的には日本のマスメディア自身が自浄作用によって変わっていければ良いのですが、実際には難しいのが現状です。

調べてみたら報道バズは日本の配給会社に断れており、それが日本のマスメディアの実情を物語っていると言えます。というのも、こういうタブーに切り込んでいくことこそ、本来のマスメディアが率先して行わなければいけないことなのですが、こと自分たちのことになると激甘精神満載です。

特に新聞やテレビで報道、ジャーナリズムを掲げるのであれば、真っ先に切り込むべきタブーなんですよね。自分たち自身は。しかし残念ながらそれはできず、報道バズのような外部からの指摘になってしまうのが至極残念です。

また、本作ではSNSについても問題を投げかけています。そして、その実情をえぐっている点も興味深いです。

以前、たくさんあるブログの批判コメントのIPを調べていったら4つしか無かったということを話している人がいましたが、SNSでもそれほど変わらないのかなと。

実際に不特定多数によって意見が言われることもありますが、偏った発言の流れをチェックしてみるとコピペだったり、アカウント名が怪しかったりして、ああ少人数でやってるんだなあということが丸わかりです。

また、いわゆるアンチというのは、正しいことを言っている時が稀にありますが、基本的には偏見ややっかみのことが多いです。そのような点にも切り込んでいて、非常に良いドラマだと思いました。

マスコミの方々やSNSをしている人は、一度観ておきたい作品。

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