響 -HIBIKI-とは
世間の常識に囚われない、真っ直ぐで自分を曲げない女子高生 天才小説家 鮎喰響の物語。
新人賞応募作にレギュレーションとは異なる手書きの原稿 お伽の庭が応募されたが、レギュレーションが異なるということで破棄される予定であった。しかし、編集者 花井ふみがその原稿を読み、驚異的な才能からパソコンに自ら打ち直し、新人賞応募作としてノミネートさせる。そしてお伽の庭は、直木賞と芥川賞の両方にダブルノミネートされた。
2018年作品。主演は元欅坂46の平手友梨奈さん。
原作は 響 〜小説家になる方法〜で、マンガ大賞2017大賞を受賞。
評価
☆5/5
レビューの評価が高かったのであまり期待せずに見たのですが、かなり良かったです。
本作中では、小説 お伽の庭については一切触れられていないのですが、主人公 鮎喰響の行動を通してなんとなくお伽の庭という作品が伝わってくる感じがして、それがとても良かったです。天才だからどうとか、破天荒だからどうとかという話ではなく、小説そのものが彼女にとっての世界という感じ。感じ方は人それぞれだとは思いますが。
また、主演の平手友梨奈さんがとても良かったですね。評価が高いのもこの点かなと思います。彼女の醸し出す雰囲気がとても良かったように思います。
平手友梨奈さんが好きなら確実におすすめ。小説好きもちょっとストーリーの中で思うところはあると思いますが、グッサリと刺さるセリフもあるので、結構おすすめ。
万人に受けるか?と言われると、あんまり受けないだろうなと。というのも、小説ではないですが、本作、行間が結構大切だからです。行間を読むという癖が無いと天才はいつも破天荒みたいな感想になると思います。
アイドルの役者デビューは表情のない役が良いのでは?
今回の平手友梨奈さんを観て個人的に頭をよぎったのは凪待ちの香取慎吾さん。凪待ちの演技はかなり良かったです。ぶっちゃけ最初登場した時、どっかで見たことある人だなあ?って思って、香取慎吾さんと気づくのに結構時間がかかりました。そのぐらい雰囲気が出ていて良かったです。
今回の平手友梨奈さんの役と香取慎吾さんの役のどちらにも共通しているのは、基本的にあまり表情を出さないキャラクターという点。
役者としては当然ずっと役者をやっている方たちがいて、そのような才能が認められている役者の方々と比べた時、演技の上手さでは到底敵わないでしょう。
その時にこのような表情を出さないというキャラクターは、役者をあまりしてこなかった人にハマりやすいのかなと思いました。