評価・レビュー
☆3/5
いろいろとあって大陸統一を目指すアクションRPG。
戦闘は自分の部隊と味方の部隊を編成して戦います。
自分のキャラクターだけでなく、味方のキャラクターも操作でき、スキル発動の指示を行うことで味方とのコンボができるのが特徴。コンボを繋げればダメージがアップしていくので、敵をより早く倒すことができます。
また、味方部隊は移動先の指示を行うことで、勝手に戦ってくれます。味方に敵の部隊を抑えてもらいつつ、自分は敵君主撃破を目指すといった戦い方が可能です。
ストーリーモードでは、主人公テオを扱いながら、大陸統一を目指していきます。
地域に発生したモンスターを倒したり、国を強化したりして、仲間を集めつつ、ストーリーの流れに沿ってミッションを達成してくという感じ。
また、追加DLCで国盗りモード的なものもあります。
ゲーム要素は面白いし、コンセプトも伝わってくるが・・・
と、ゲームとしての要素は非常に面白そうなのですが・・・、プレイして個人的に感じたのは、それぞれの要素が中途半端になってしまっていて、ずっとモヤッとしているということ。
カレーとラーメンを合わせたら、不味くはないんだけど、何かグッと来ない感じに近いです。
その理由として、それぞれのゲーム要素が、お互いを潰してしまっていることが挙げられます。
まず、戦闘において、アクションはコンボを決めるとダメージがガンガンアップしていくのは楽しいのですが、味方部隊を自由に動かして戦略を練るというストラテジー要素がほぼ空気になっています。
言ってしまうと、三國無双のような感じになっているのです。
三國無双は一騎当千アクションゲームなので、コンセプトがわかりやすく、プレイする側もそれが楽しくてプレイします。
しかし、本作はストラテジー要素が入っているので、それが逆にアクション要素の足を引っ張ってしまっている感じ。
基本自分のキャラクターを動かしてガンガン敵を倒していけば良いのですが、たまに味方部隊を動かさないといけなくて、その時に全体マップが無いためわかりにくく、コンボで楽しくなっていたのに、水を差されてしまうのです。
また、部隊は結構自由に動かすことができるので、それが本作の良さの1つなのですが、キャラクターをガンガンレベルアップすれば無双的な感じで勝ててしまうので、戦略の練りがいがありません。
個人的にはアクション要素は無い方が良かったんじゃないかなと。兵種として、スキルみたいなものがあって、それを発動させるだけだったら、結構面白かったように思います。
ただ、前述したように全体マップが無いので、敵がどこにいるのか、非常にわかりずらいので、その点は改善が必要だとは思いますが。
さらに、国を強化して行く要素があるのですが、ストーリーだといきなりぶった切られて、それまで育ててきた国をサクッと捨てることになります。せっかく育てたのに・・・という感じ。
で、一番のネックは、敵国との戦闘よりも、モンスター討伐の戦闘が多い点。
モンスターを討伐するとアイテムが貰えて、アイテム自体は都度変化するので、ハクスラ的な要素もあるのですが、戦闘バランスがとても悪いです。
モンスターの強さがレベルに依存するので、基本的にレベルの高いモンスターは倒せません。
味方で囲んで、コンボをガンガン決めても無理です。
つまり、キャラクターの強さが、部隊の強さであって、レベルを上げて良い武器を装備させるのが攻略法になっています。
そして、基本はモンスター討伐戦がメインになり、ダンジョンに潜って、ただひたすらモンスターを狩るのに大半の時間を割くことになるのですが、その戦闘がかなり単調です。
モンスター討伐がメインなら、その部分をもっと楽しくしてほしかったなあと。
結果として、せっかく自由度の高いストラテジー要素があるにも関わらず、ほとんど意味を成さず、単調な戦闘を繰り返すキャラクター育成ゲームになっているのです。
ならば、無双系のようにすれば良かったのにと思ってしまいます・・・。でも、それなら無双シリーズをプレイした方が圧倒的に爽快なので・・・という感じ。
ゲームとしてのコンセプトは非常にわかるというか、制作者の作りたいものというのはビンビン伝わってくるのですが、あれもしたい、これもしたいと言った感じで要素を詰め込んだ結果、どれも中途半端になってしまったのかなと。
ストラテジーに振るなら、モンスター討伐はサクッと終わるようにして欲しかったですし、アクションやキャラ育成メインなら自由に部隊を動かせるというストラテジー要素は無くした方が、面白いゲームになったんじゃないかなあと思います。
ただ、絵柄が魅力的なキャラクターが多数登場するので、キャラ育成ゲームがしたいのであれば、結構楽しめるかなと。