ドラッグ・ウォー 毒戦 映画レビュー

投稿者: | 2021年10月18日

ドラッグ・ウォー 毒戦とは

コカイン密造工場の爆発事故から逃げてきた男 テンミン。麻薬捜査官 ジャン警部はテンミンと司法取引をして、麻薬組織を一網打尽にしようとする。テンミンが関わっていた麻薬組織は想像以上に大きく、それぞれの思惑が錯綜し、事件は泥沼化していくのだった・・・。

2014年作品。

評価

☆4/5

中国と香港、そして麻薬を題材にした作品で、様々な背景から感じるものがある作品。

見どころとしては捜査に協力的なテンミンを信じて良いのかという心理戦。麻薬組織の情報を提供してはいるが、すべてを明らかにしているわけではないため、信じきれないという状況。テンミンは嘘は付いていないため、情報が間違っているわけでもなく、テンミンから情報を得なければ巨大な麻薬組織を壊滅に追い込めないというジャン警部のジレンマ。

どこまでを信じ、何を疑うべきなのか?

そんな心理戦を楽しむ作品かなと思います。

なかなか万人受けする作品ではなく、ノワール系の作品が好きな方向けの映画。


ちょいネタバレ感想

雰囲気や設定はとても良く、個人的には途中まで☆5作品かなあと思ったのですが、ちょっとラストというか、テンミンが若干小物感が強すぎて☆-1にしました。

ジャン警部と心理戦をしながら、生き残る道を探すテンミンのイメージは、どちらかというと頭の良い感じなのですが、終盤になっていきあたりばったりすぎな感じもしました。もう少しテンミンの地位を上げても良かったのかなと。

ただ、見方を変えると、しょっぱい小物悪党が右往左往して捜査をかき乱し、最悪の救いの無いラストを迎えるというのは、ある意味終わりのない麻薬との戦いの真実を付いているのかもしれません。

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