映画 AIR – エア・ジョーダンの誕生秘話でマイケル・ジョーダン世代なら確実におすすめ

投稿者: | 2023年5月14日

評価・レビュー

☆5/5

AIRはバスケットシューズ エア・ジョーダンの誕生秘話を描いた映画。ナイキのバスケットシューズ部門がライバルや様々な障害を乗り越え、マイケル・ジョーダンと契約するまでの物語になっています。主演はマット・デイモンで、ベン・アフレック製作のAmazonオリジナル作品で2023年公開。

映画作品としてまず普通に面白かったです。ある程度演出も入っているとは思いますが、それでも当時のナイキの状況を考えればマイケル・ジョーダンとの契約は大きかったですし、さらにエア・ジョーダンがここまでヒットするバスケットシューズになるとは考えていなかったろうなと。そう考えると、当時の決断はかなり勇気のいるものだと推測できます。

ジョーダンは出てこない

また本作の特徴としてマイケル・ジョーダン自体は出てこないですよね。契約のシーンなどでは顔が映らないようになっています。このあたりは予算の関係なのか、主役を喰ってしまう存在感のためかはわかりませんが。またマイケル・ジョーダンがナイキとの契約に至るには母親の存在が大きかったことは間違いないので、そこにフォーカスしたかったというのもあるかもしれません。

エアジョーダン、マイケル・ジョーダン世代なら確実におすすめ

個人的にやはりエア・ジョーダン世代というか、10代の頃にめちゃくちゃ流行っていたので、かなり思い入れや思い出もあって☆5としました。

マイケル・ジョーダンやエアジョーダン世代なら確実におすすめ。逆にマイケル・ジョーダンやエアジョーダンを知らないと、何が凄いことなのかがわかりにくいかもなあとは思いました。

ちょいネタバレありの感想

ちょっとネタバレあり的な感想をつらつらと。

バスケットシューズ分野の撤退寸前のナイキ

個人的に当時のナイキの状況をあまり知らなかったため、そのあたりもとても興味深かったです。エア・ジョーダンがヒットする前のナイキはバスケットシューズ分野では全然ダメで撤退の噂すらあったほど。

そんなナイキとマイケル・ジョーダンが契約するというのは、奇跡と言ってしまうと簡単ですが、様々な要因が重なって契約できたんだなあと改めて再認識しました。

自分が中学から高校のころにはナイキは結構メジャになっていましたが、明らかにエア・ジョーダンの影響が大きかったんだろうなと思います。

日本でエア・ジョーダンが流行ったのはスラムダンクの影響かなと

日本でエア・ジョーダンが流行ったのは、やはりスラムダンクの影響が大きいかなと思います。直接的にスラムダンクの中でエア・ジョーダンが紹介されたわけではなく、バスケットボールブームを起こした結果、エア・ジョーダンも知られるようになったというのが大きいかなと。

自分が中学校の頃はスラムダンクがめちゃくちゃ流行っていて、バスケ部がかなり人気。自分はバスケ部ではなかったですが、三井寿が好きで昼休みに3ポイントシュートを練習してましたね。

NBLなどの話題はあまり無かったものの、マイケル・ジョーダンが凄いという認識はあって、バスケ部の人がエア・ジョーダンを買ったというのは、学校内でも話題になっていて人気がありましたし、普段履く靴として買う人もいたぐらい。

なので、間接的ですがスラムダンクの影響は大きかったろうなあと思います。

レベニューシェアという先見の明

エア・ジョーダンが最初からレベニューシェアというのも面白かったですね。母親がナイキとの契約においてレベニューシェアを持ち出したのは、かなり先見の明がありますし、それに応えたナイキもの英断も凄いなと。

今でこそバスケットボールの神様と言われていますが、そもそもマイケル・ジョーダンは当時はシカゴ・ブルズの全体3位指名なんですよね。全体の1位指名とかなら理解できますが。

映画の中でもマット・デイモンが何度もマイケル・ジョーダンの学生時代の映像を見て、マイケル・ジョーダンの凄さに気づくのですが、ナイキのバスケットシューズ部門がマイケル・ジョーダンをよく知り、その凄さを本当に信じていなければ絶対にできない決断だと思います。

また、NBLの規定でシューズのメイン色が白と決まっており、違反すると5000ドルの罰金が発生するのですが、エア・ジョーダンはシカゴ・ブルズの赤を基調とし、違反金をナイキが支払うという契約も驚異的です。まだ、神様になる前のマイケル・ジョーダンにそこまでの契約をしたナイキの英断に感服。

エア・ジョーダンがマイケル・ジョーダンに与えた影響

個人的に鑑賞後に思ったのは、エア・ジョーダンはマイケル・ジョーダンによって流行ったのは間違い無いですが、このナイキとの契約がマイケル・ジョーダンを神様にまでした原動力の1つだったのかもしれないと思ったりしました。

当時の業界では破格の契約であり、逆に言えばそれがマイケル・ジョーダンへの圧倒的な信頼の裏返しでもあり、その信頼こそがマイケル・ジョーダンの自信にもなったのではないかなという個人的推測です。

例えば、自分が社会人になる時に、いきなり1000万の給与提示されたら、めちゃくちゃ嬉しいですし、がんばっちゃいますよね。それにともなう実力を発揮しないといけないのでプレッシャもあるとは思いますし、実際に実力が無いとアレですけど。

ただ、貰える給料の金額って仕事に影響すると思うんですよね。少なければやっぱりやる気が出ないと思いますし。そういう意味で、ナイキの破格の契約というのも結構影響を与えたんじゃないかなと。まあ、マイケル・ジョーダンに実力があったからこそ言える話でもありますが。

そんなわけで個人的にはかなり楽しく見ることができました。

リンク