デューデリジェンスとは
デューデリジェンス(Due Diligence)とは、
デューディリジェンス(Due diligence)とは、企業などに要求される当然に実施すべき注意義務および努力のことである。
デューディリジェンス – Wikipedia
です。
ビジネスで使われる際には大きく2つあり、
- 企業の社会責任を果たす際の人権配慮責務
- 企業買収など投資先企業の価値、リスク調査
という意味で使われます。
今回は、後者の投資先企業の価値、リスク調査の話。
AIデューデリジェンスとは
端的に言えば、AIデューデリジェンスとは投資先企業の価値やリスクの調査をAIで行うということ。これまでは人がいろいろと調査して、分析していたのをAIが担うという話です。
単純に調査部分をAIで自動化するというだけでなく、企業分析をする際にもAIを使うことで、投資基準をこれまで以上に明確にできるというのがメリットです。
AIによる調査
これはAutoGPTなどを使って調査方法について定型化し、同じ基準で企業の調査をするという使い方もありますし、調査用のAIサービスもいくつか登場しているので、非常に現実的になりつつあります。
最近よく言われているのは、AIによって個人情報の収集が楽になったという話。これまでは逐一ネットで検索してという感じでしたが、AIを上手く使えば、SNSなどから効率的に対象企業の社長や取締役などの素行を集めることが可能になりつつあります。
今後は、集まった情報を元にAIが人物評価までしてくれる時代になるでしょう。事業を始めるなら、下手なことはSNSで書かないのが良さそうです。
企業分析
先日、社内で使うビジネス分析AIサービスの企業が大きな投資を獲得していました。今後も同じようなAI企業が増えることは間違いないでしょう。
これらのAI分析ツールを使えば、投資先の企業のデータがあれば、その企業の内情が丸裸というわけです。
投資ですから当然、細かな点についてもチェックするのは当然で、これまではそれを人がやっていたのですが、今後はAIに情報を入力すれば、良し悪しがでてしまうという時代に突入していくでしょう。
正直、自分が過去いろいろと経験したところでは、別に投資家は会計のプロではないし、ITのプロでも無い方が多く、よくわかってないんだろうなという印象がありました。
だから、それらの投資家にわかりやすいように説明するのが投資成功のコツでもあったわけです。しかし、AIにかかってしまえば、口八丁手八丁は通じないですし、投資する側もデータから判断ができるというメリットがあります。
ですので、今後は数値データがこれまで以上に重要になると思われます。
AIデューデリジェンス対策
対策と言っても、AIによってすべて丸裸にされてしまうので、ごまかしが効かなくなるというだけです。ですので、正しい企業経営をすることが一番重要かなと思います。
その観点で言えば、これまでうまくプレゼンできなくて投資されなかった企業には大きなチャンスが生まれるのではないかなと。
また、前述したように、SNSなどの調査が楽になる可能性が高いので、不要な言動はSNSでしない方が良いでしょう。さらに裏垢などは絶対に止めた方が良いです。人間というのは、無意識のうちに似たような言葉遣いになりがち。文章には必ずその人の特徴がでます。
で、それを判別するのは文章にある程度精通した人でないとできませんでした。しかし、AIはそのあたりを見抜くことも可能です。そういう事例があるわけではないですが、少なくともAIが作った文章をAIが見抜いている時点で、文章の癖などからAIが作成していると判断しているため、人間の文章でも同様にa見抜けることは間違いありません。
また、AIデューデリジェンスされることを前提に、最初から自社の分析をAIで行ってしまうというのもの手ですね。
何にせよ、これまで以上に新規事業などへの投資はシビアになることは明白でしょう。ただ、これまで以上に分析が進めば、成功確率も高まるのではないかなと思います。
そういう意味では投資家も投資される企業にもメリットが大きいのかなと感じました。