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無職、貯金無しの人と、貴方は恋に落ち、結婚できますか?
無職、貯金無しの人と、貴方は恋に落ち、結婚できますか?
おそらく多くの人が、NGでしょう。
でも、それって、人を愛しているのではなくて、その人の経済力を愛しているのではないでしょうか?
これは、ずっと問われ続けてきた、そしてこれからも問われ続ける話かなと。
無職、貯金無しでも、家族だったら?
では、少し視点を変えてみましょう。
無職、貯金無しの人が家族だったらどうでしょうか?
無職、貯金無しだからといって、その家族を嫌いになるでしょうか?
なりませんよね。
まあ、ずっとお金をセビってくるなら、話は別ですが。
そういうことが無ければ、その家族を大切に思えるでしょうし、いざという時、助ける人が多いのではないでしょうか。
結婚した相手が病気や事故にあったら?
結婚した相手が、病気になったり、事故にあったら、どうでしょうか?
病気や事故の結果、働けなくなった場合です。
その人と離婚するでしょうか?
その人を嫌いになるでしょうか?
もしかすると、その時の経済状況にも寄るかもしれません。
高齢になり性的な行為をしなくなったら?
恋愛において、性的な行為が重要と考えている人もいます。
しかし、高齢になったら、当然ですが性的な行為というのはほぼ無くなります。
そしたら、その相手をもう愛していないのでしょうか?
まあ、長年一緒にいた場合、相手の嫌な部分が見えて、離婚する人もいるかもしれませんね。
また、高齢ではなくても、病気や事故によって、性的な行為ができなくなってしまう場合もあります。
その場合、やはり相手のことを嫌いになってしまうのでしょうか?
そもそも愛に性的な行為が必須だった場合、生まれながらにして性的な行為ができない人は、愛を知ることは一生無いのでしょうか?
顔が好きだとして、顔が変わったらどうするのか?
もし自分の恋人やパートナーが、病気や事故で容姿が変わってしまったら、貴方はどうしますか?
例えば、治療の影響で、頭の毛が全部抜けてしまうということがあります。
ツルッパゲです。
ハゲハゲと人のことをバカにする人がいますが、もし自分の恋人やパートナーがそのような治療で髪の毛がすべて抜けてしまったらどうでしょうか?
ハゲというワードで笑い合えるような関係だったら、問題ないかもしれないですね。
でも、イケメンだから、美人だから好きになった人はどうでしょうか?
イケメンでも美人でも無くなってしまう可能性があります。
髪の毛が抜けるぐらいなら、ウィッグでどうにでもなるという人もいるでしょう。
では、やけどで顔に痕が残ってしまったら?
貴方は恋人やパートナーを嫌いになるのでしょうか?
性格が好きだったとしても、人間の心は変化していくもの
この20〜30年で、人間の価値観というのは、大きく変化しました。
恐ろしいほどに。
30年ぐらい前は、会社の自席でタバコを吸うのは普通のことでしたが、今、そんな職場はほぼ存在しないと言って良いでしょう。
喫煙できる場所もどんどん少なくなってますよね。
また、性的マイノリティといわれるLGBTQに対する考え方も変わりました。
昔は差別の対象でもあり、茶化したり、バカにしたり、笑いの対象でしたが、今そんなことをしたら、人格を疑われるでしょう。
たった四半世紀で、価値観は大きく変化しています。
つまり、結婚を30歳でしたとすれば、50〜60歳の時には、考え方が真逆に変わっていることもあるということです。
また、病気や事故などで、考え方が変わることもあるでしょう。
旅行に行って、雄大な自然を見た時、または自然の恐ろしさを感じた時なども考え方が変わる可能性がありますね。
何が言いたいかというと、人間の心は変化していくという話です。
だから、その人の性格や価値観を好きになったとしても、30年後、その人がまったく同じ性格や価値観である可能性はほぼないということ。
性格や価値観が変わったら、やっぱり嫌いになるのでしょうか?
ちなみに、相手が変わると同様に、自分自身も変わっていきます。
そのせいで、好きでは無くなってしまうこともあるかもしれません。
永遠の愛なんて存在しない?
人や状況、環境はどんどん変化していきます。
ですので、変化してしまうものを愛してしまうと、変化してしまったときに愛は覚めてしまうと可能性が高いかなと。
一方で、変化してしまっても愛を育んでいる人たちもいます。
また、家族に対する愛というのは、変化しても変わらないことが感じる人も多いのではないでしょうか。
自分も家族に対する大切さは、変わってしません。
家族を嫌いになることもないです。
それは思った以上に、人や状況、環境が変わっていないからかもしれません。
カネを無心してくるわけでも無いですし、ぶつかることはあっても良好な関係が築けています。
恋人やパートナーに対しても同じように感じることができれば、もしかするとそれが永遠の愛なのかもしれません。
でも、家族のように感じるということは、性的な行為に対する欲求は下がってしまうかもなとも思います。
自分はこれまで結婚もしてないですし、独身ですので、このあたりは推測の領域を出ませんが。
サンクコスト効果と時間基軸理論
ここでさらに視点を変えてみます。
人間には、サンクコスト効果という心理的な効果が存在します。
サンクコスト効果とは、それまでに投資したお金が惜しいと感じ、回収できないにも関わらず、投資を続けてしまうような不合理な決断をしてしまうというもの。
ここではお金の話ですが、時間もあります。
多くの時間をかけたので、その時間を惜しいと思い、さらに時間を使ってしまうということ。
このサンクコスト効果が、もしかすると永遠の愛に関係しているかもしれないという話です。
多くの場合、家族とは非常に長い時間を過ごします。
自分の場合は、高校まで家族で住んでいましたので、約18年間です。
それだけ時間をかけた、正確に言えば、人間関係に時間を費やしたわけで、それを捨ててしまうのは惜しいという心理が働いているのでは?ということ。
何とも無味乾燥した答えかもしれませんが、個人的には可能性が高いかなとも思っています。
あくまで個人的にですが、愛とは何か? 愛は計測できるか?〜時間ベースで愛を考えるで、時間基軸理論(Time Based Theory)というの提唱しています。
基本はすべての物、事を時間変換することで、比較することができるのではないか?という話です。
そして、愛も同様に時間が大きく関係しているのでは?と思っています。
時間投資が先か、時間投資したからが先か
サンクコスト効果が関係しているとして、ここで一つの疑問が浮かびます。
それは時間を投資したから、愛が発生したのか? それとも愛が発生したから時間を投資したのか?という疑問です。
単純接触効果などもそうですが、その人と同じ時間を共有すれば、それだけ好感を持ちやすくなります。
しかし、そもそも嫌いな人と、何度も会おうとは思いませんよね。
つまり、好きだから時間を共有したい、一緒にいたいというのが先の可能性もあるということです。
その場合、愛する、好きになる対象が、何かあったと言えるでしょう。
で、最初に戻るわけです。
その愛する対象とは何か?ということ。
変化してしまうものが愛の対象だった場合、そもそも永遠の愛なんて存在しません。
おそらく永遠の愛は、何か変化しないものの可能性が高そうかなと。
変化しないものってあるのでしょうか?
平家物語の冒頭に「諸行無常の響きあり」という言葉があります。
この世のすべては変化していくという意味です。
では、変化しないものってあるのでしょうか?
もしかすると、それが愛の対象としてもっともふさわしものなのかもしれません。
果たしてそんなものはあるでしょうか?
今すぐ明確な答えが自分には出せないなあと思いました。