評価・レビュー
☆5/5
人間は 「思い込み」「決めつけ」「先入観」に囚われて生きています。いわゆるバイアスと呼ばれるもので、バイアスが無い人は存在しないと言えるでしょう。
本書ではそんなバイアスについて、非常にわかりやすく、また網羅的に紹介しています。
こどもというタイトルになっていますが、大人が読んでも非常に面白い本です。
取り上げられているバイアスは、
- 正常性バイアス
- 同調性バイアス
- 内集団バイアス
- バンドワゴン効果
- アンダードッグ効果
- チアリーダー効果
- 現状維持バイアス
- 確証バイアス
- オーストリッチ効果
- ミーアキャット効果
- 楽観バイアス
- 悲観バイアス
- 計画錯誤
- 現在バイアス
- サンクコスト効果
- アンカリング効果
- フレーミング効果
- 希少性の原理
- 後知恵バイアス
- 自己奉仕バイアス
- ハロー効果
- 権威バイアス
- チェリーピッキング
- ステレオタイプ
- ジェンダーバイアス
- 外集団同質性バイアス
- 単純接触効果
- 透明性の錯覚
- 類似性バイアス
- 同族嫌悪
- バラ色の回顧
- 認知的不協和
- ダニング・クルーガー効果
- 虚記憶
- ネガティビティ・バイアス
- レッテル貼り
- バイアスの盲点
で、実際にはもっと多くのバイアスがあることが論文などで発表されています。
言われてみれば、みたいな感じで、自身がバイアスで物事を判断してしまっていることに気づけるかなと。
バイアスを取り除くことは正直難しいと個人的に思っています。
ただ、バイアスに対処する方法として、個人的に考えているのは、相手の意見を受け入れてみるというスタンス。
相手のバイアスを取り除くことは困難ですが、自分自身にバイアスがかかっているかどうかを判断することは可能です。
つまり、相手の意見を受け入れてみて、自分の考えと比較し、自分の考えにバイアスがかかっていないかを検討してみるという感じ。
相手の意見を聞くのではなくて、受け入れることが重要です。
受け入れるとは、相手の意見の立場として考えてみるということ。
そうすると、自分を完全にとまではいきませんが、比較的客観的に判断しやすくなります。
自分自身にバイアスがかかっているか?を考えるのではなくて、相手の立場で考えるのがポイントかなと。
それでもバイアスは完全に取り除くことはできませんが、少なくともバイアスがかかっているかな?と考えるだけでも、いろいろと変化は起きると考えています。
自分の考えにバイアスがかかっていて、認識が間違っていた時には、素直に謝るのが一番かなと。
考え方が間違っていることなんて、誰しもあることです。
ましてや変化の早い時代。少し前まで当たり前だったこと、常識だったことが、ガラッと変化していきます。
有識者と言われる人たちが、いかにもしたり顔で、私はずっとそう考えていたみたいにコメントすることが多いですが、少し前までは全く違う意見だったりすることもよくありますよね。
大切なのは、凝り固まった考えに縛られないことなのかなと。
で、都度都度変化に対応し、間違っていたら、謝ることが大切なのではないかと私は考えています。