評価・レビュー
☆4/5
新居の一軒家を購入したのだが、その家で不可解な事件が起き、果たしてその正体は何なのか?みたいな感じ。
ジャパニーズ・ホラーの定番的なおどろおどろしさが上手く出ていて、ホラー映画としては普通に面白かったです。
話の流れも丁寧に表現されていて、多少序盤が冗長かなという感じはしましたが、できる限り万人受けするようにある程度マイルドにしたのだろうと思います。
原作は神津 凛子先生の同名小説。
原作未読ですが、原作はさらに胸糞悪さや怖さがあるみたいなので、機会があれば読んでみようかなと思いました。
もう少し異常現象というか、ホラー感があっても
これは個人的にですが、もう少し新居で起きる異常現象が描かれても良かったのかなというのは感じました。
このあたりの徐々に感というか、薄ら寒さがあった方がホラー作品としては盛り上がった気がします。
言ってしまえば、もっと怖い演出があっても良かったのかなという話。
ミスリード感がもう少しあっても
このあたりは物語の作りの問題なので、無理にやる必要も無いのかもしれませんが、もう少しミスリード感があっても良かったのかなという印象です。
個人的には冒頭からオチがわかりやすいというか、見えてしまった感じがあったので。
まあ、あんまりやりすぎてもアレなので、さじ加減が難しいですし、見る人によるところはあるので。
あえてわかりやすくしているのだと思いますが、どんでん返しとまではいかなくても、もう少し意外感があっても良かったのかなと。
ジャパニーズ・ホラーの中では良作
おそらく原作の設定というか、オチも含めてよく練られていたからだと思いますが、ジャパニーズ・ホラー作品の中では、かなり良作だと思いました。
話の流れも良かったですし、ホラー感も良かったですし、少しキレイにまとまりすぎている感じはありますが、あまりオチャラケた感じが無くて王道の怖さを追求した作品だったというのもあるかなと。
ホラー映画というと、海外ではエロスやコミカルさが必須とまではいかなくても、確実に入っていることが多くて、その影響なのがジャパニーズ・ホラー作品でも、ちょいちょいそういうテイストが入っている作品が増えている気がします。
そんな中で真正面からジャパニーズ・ホラー作品として挑んでいて、しっかり作られているので、映画作品として素晴らしいなと個人的には感じました。
原作を読んでいる方だと不満はあるかと思いますが、正直言うと、小説の映画化やドラマ化というのは、ある意味二次創作なので、そこは別作品として見た方が良いような気がしています。
もちろん原作の良さをうまく引き出せる映像作品というのが素晴らしいことは間違いないのですが、なかなかそれは難しいのが現実かなと。