ドキュメンタリー ザ・コンフェッション:未解決事件 – 今まで観たどんな映像作品とも違う 観終わった後の得も言われぬ感じが凄い

投稿者: | 2022年12月8日

評価・レビュー

☆5/5

ヨークシャー地方のプジーという町で1992年に起きた失踪事件を、当時の映像や関わった人々のインタビューを交えたドキュメンタリードラマ。この事件は2話分のエピソードで完結。続きがあるかは不明。

エンタメ作品では無いので全体として淡々と話が進みます。1話目は完全な前フリというか、状況説明なので、粛々と進められるので面白さはありません。

ただ、1話目の最後から急激に面白くなります。そして、2話目を観終わったとき、えっ、これで終わり?という感じとともに、もしかして俺はとんでもないものを見せられたのでは?という思いが出てきて、本作のヤバさに気づきます。

細かいことは書きませんが1話目は流し見で良いのでぜひ最後まで観てほしい作品。

個人的にですが、2話目を観終わった時、今まで観たどんな映像作品とも違う感覚に襲われました。

あらすじ

ヨークシャー地方の小さな町プジーで、パトリシア・ホールという女性が行方不明になる。夫キースの関与が疑われ、さまざまなうわさや疑念が飛び交う。約1年後、キースがある魅力的な女性と恋に落ちると、パトリシア失踪の真相について新事実が判明、捜査は衝撃の展開を見せる。

アマプラ:ザ・コンフェッション:未解決事件

2022年、Amazonおりじなる作品。原題はThe Confessionで告白の意味。

ちょいネタバレありの感想

本作は日本語タイトルで未解決事件と題しているので、現在も解決していない事件です。ですので終わりは尻切れトンボになります。

ただ、この事件の驚異的なところは、私がやったと話している人間が登場するところ。えっ、じゃあ事件は解決してるんじゃないの?と思うかもしれませんが、様々な要因があり解決していないところがポイントです。

さらにその人間が犯人であるならば、正直すべてを明らかにしても良い状態なのですが、現在も犯行を否定しています。

つまり、このドキュメンタリーを通して視聴者は完全犯罪をした人物を観ているのかもしれないし、まったくの無実の人間を観ているのかもしれないのです。これが観終わった後に得も言われぬ感じを与える理由。個人的には前述したように俺はとんでもないものを見せられた感が強かったです。

証拠が無いですし、容疑者は一貫して否認し続けており、真実はどこにあるのか? いやそれとも目の前にあるのか? は謎のまま。

この手の未解決事件を扱った作品って、容疑者はリストアップされるけれど容疑者が出演して話すことはないので、本作は異例中の異例とも言えますし、逆にやってないから出演しているとも言えます。

また、これは個人的にですが、タイトル ザ・コンフェッションは犯人へ向けての言葉なのかなとも思いました。コンフェッションは告白という意味で、宗教的には告解という意味があります。つまり、そろそろ罪について告白してくれないか?というニュアンスです。制作者側としては、撮影が行われることで告白がされるかもしれないという期待もあったと思います。

その意味も考えると、凄いドキュメンタリーだなと改めて感じました。

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