評価・レビュー
☆5/5
ちょっと話が長いけど、刑事ものの良作サスペンスドラマです。個人的に一番面白いなと感じたのは、相棒である刑事への疑念とも信頼とも言える奇妙な人間関係。こういうタイプの作品は少なかった気がします。
全体的な設定や流れ、オチは韓国のサスペンスドラマの定番を押さえているので、韓国ドラマ好きなら普通に楽しめると思います。
話としては
20年前、双子の妹が失踪しその事件の容疑者とされたイ・ドンシク。現在は地方にあるマニャン派出所で巡査部長として働いている。ソウルから来たエリート警部補のハン・ジュウォンと組むことになり、2人はぶつかり合いながらも連続殺人事件を捜査していく。次々に起こる事件と明かされていく真実。本当の怪物は一体誰なのか?
怪物
相棒の人間関係が面白い
本作の面白さはイ・ドンシクとハン・ジュウォンの二人の警官の相棒関係。
周囲から変人と言われながら、失踪した妹を探し続けているイ・ドンシク巡査部長。次期警視総監候補の息子であるハン・ジュウォン警部補は、とある連続殺人事件を追っていて、その手口が過去の事件と似ていることから、イ・ドンシク巡査部長を容疑者と睨んで赴任してきます。
明らかに怪しい行動を取るイ・ドンシク巡査部長。それに翻弄されながらも事件の真相に迫っていくハン・ジュウォン警部補。
この二人はお互いに疑いながらも、奇妙な信頼関係もあり、そこが本作の面白さかなと。意外とありそうでなかった感じの人間関係かなと思います。
ストーリーが進むにつれてお互いに心理的な変化はあるものの、その基本軸は変わらず一貫していることから、本作のテーマの1つでもあるのかなと。
ミステリではなくサスペンス
連続殺人事件の謎を追っていくということで、犯人探しがストーリーの主軸で序盤はミステリっぽい雰囲気がありますが、普通に話の途中で犯人の犯行の様子が描かれるのでサスペンスかなと思います。
やはり人間ドラマがメインという感じですね。
また、全話観ると韓国サスペンスドラマの定番的な感じでもあるので、王道作品とも言えると思います。逆に言えば、結構韓国ドラマを見ている人だと、オチまでわかっちゃう感じ。
まあ、そこに至るまでのストーリーを楽しむ作品かなとは思います。
若干長いが
個人的にはちょっと話が冗長かなあという印象はありました。
全16話で中盤で一旦仕切り直しになるのですが、前半の8話が振りになっていて後半の8話がまた違ったテイストになっているのは面白い構造だなあとは思いました。これも本作の良い点かなと思います。
韓国ではこういう感じの作品が多く、評価も高いです。それは同じような感じのドラマが多く作られていて、洗練されているからかなとは思います。
ですので、クオリティはとても高いですね。