評価
☆4/5
いろいろなことを考えさせられる映画。
話としては、
2008 年に起きた金融危機が原因の不況によって稼ぎが大幅に減ったストリッパーたちが、ウォール街で稼いでいる男性をターゲットに薬物を使って金を騙し取っていく・・・。
という感じ。
実際に元ネタがあり、その事実自体も評価されているようです。
そもそも詐欺なので犯罪ではあるのですが、彼女たちがウケたのはやはり資本主義、男性社会に対するアンチテーゼという点かなと思います。
そういうメッセージ性もあって、エンタメ作品として見るとちょっと微妙な感じに見えるかもしれません。
それは資本主義の抱える問題なのか
実際問題、資本主義というのは金持ちが弱者から搾取するシステムであり、様々な弊害を生んでいます。かといって社会主義や共産主義が正しいというわけでもなく、やはり色々な問題を抱えているわけです。そういう意味でまだ理想的な社会というのはできていないわけで、それぞれの国がどれが一番マシかという観点で選択をしているとも言えます。
本作はその資本主義の問題をうまく表現している作品かなと思います。
また、設定が2008年前後で主人公たちがストリッパーという職業柄、
- 男が支配する社会
- 女性特に性に関する職業に対する差別
- 金支配(お金を払っているんだから何をしても良い)
といった一昔前の価値観が多く出てきます。映画だからストーリーとして脚色している部分もありますが、実態としてはそれほどズレは無いかなというのが個人的印象。
そんな社会の中で、金持ちに仕返しをするという彼女たちの姿がウケたのではないでしょうか。
ただ、そのような価値観や社会は本当に時代的な問題なのか?というと、なんとなく違うのかもしれないなと。
というのも、最近、中国の古典を読んでいて、結構現代に通ずる話が多いなと感じるからです。特に兵法書系の話になってくると、上に立つものはxxをしてはいけないという内容がちょいちょい出てきて、あーこれ現代でも一緒だなあと。
そう考えると、お金や権力によって人間ってのは結構変わってしまうんだろうなと。まあ、自分も含めてですが。
結局、レジスタンスになるしかないんだろうな
本来あるべき姿というのは、強き者が弱き者を助ける社会だと思うのですが、現実にはそんな社会ってのは無くて、弱肉強食なわけです。
で、本作でも金持ちの男性たちがストリッパーたちを見下し、自分たちの力を誇示するシーンが出てきます。言うてしまえば、そういう社会を力ある人たちが変革するのが良いわけですが、実際にはそうじゃないわけです。
そんな風に虐げられていた人々が、ささやかながら反旗を翻すというのが本作なのかなと。ただ、やっていることは犯罪なわけで、そのしっぺ返しをもらうわけですが、それでも彼女たちに拍手が送られるのは、やはり今の社会に対する悲しみの裏返しなのかなと。
ある意味、レジスタンス的な感じなのかもって思います。
で、犯罪をしているんだから、評価すべきじゃないって意見もあると思うんですけど、
ってことでもあるのかなと。
そんなことを思いました。