アニメ 約束のネバーランドは、同名のジャンプ異色作 約束のネバーランドのアニメ化作品です。第一期は圧倒的支持を得て、実写化もされ約束のネバーランドは名実ともに殿堂入りした漫画と言えます。
そのアニメ 約束のネバーランド 第二期が炎上しました。いろいろと調べると興味深いことがわかりましたので、少しまとめてみました。
炎上理由
炎上した大きな理由は、
原作漫画と違う
という点です。
低評価をしている人のコメントを見ると、
- 原作のストーリーを端折りすぎている
- 原作で登場した重要なキャラクターが登場しない
といった感じです。
これらの評価が言いたいことは原作を冒涜しているということでしょう。原作者に失礼だという言い方でも良いかもしれません。
ここまでは炎上したアニメなどによくある話なのですが、アニメ 約束のネバーランド 第二期についてはこれらのコメントが見当外れであるのが興味深い点です。
実は原作者が関わっている第二期
アニメ 約束のネバーランド 第二期はシリーズ構成に原作者の白井カイウ先生が入っていることです。それも第二期の9話までで、実は第一期には入っていません。
つまり、第二期は原作者が入り、あえて原作と異なるシリーズ構成をしたことになります。
まとめると第一期は原作漫画に忠実、第二期は原作者が関わり話を変えたということです。
つまり、アニメの制作者側が勝手に改変したのではなく、原作者が関わり意図を持って改変したと言えます。
もう1つの約束のネバーランド
いろいろと調べてみると第二期の流れは当初原作者が考えていたストーリーだったようです。
漫画を連載していく中で、様々な要因で漫画自体のストーリーは変化していき、当初考えていた話とは異なるストーリーになることはしばしばあります。
アニメについても同様に、尺の問題が大きく影響するため、原作のシーンを端折ることはよくあります。
ただ、約束のネバーランド 第二期は単純に端折るのではなく、原作者が当初考えていたストーリーを再現することで尺という問題を解決したと考えることができるのです。また、漫画で複雑になったストーリーとは違う、本来原作者が考えていたことをアニメで実現したかったのかもしれません。
このあたりの真意についてはわからない点が多いですが、確実に言えるのはアニメの第二期はもう1つの約束のネバーランドということです。
アニメのラストはスライドで終わっていますが、それは漫画とそれほど変わらないということでしょう。つまり、変わった部分に原作者が伝えたいことがあるということです。そしてそれが本来の約束のネバーランドだったのかもしれません。
漫画を単純にアニメに落とし込むのではなく、あえて本来の約束のネバーランドを形にしたというのは、とても意欲的な作品と言えそうですね。
原作と違うは評価になるか?
よく議論になるのが、
原作と違うから低評価というのは評価になるのか?
という話があります。
それはその時々によって違うのかもしれませんが、少なくともアニメ 約束のネバーランド 第二期については、見当外れの評価と言わざるを得ません。
なぜなら原作者が関わり、敢えて改変したと言えるからです。
第二期が原作と違うから低評価というのであれば、そもそも漫画も原作と異なるので低評価すべきなのです。でも、実際にはオリジナルの原作が表に出てくることはあまりないでしょう。
結局何が言いたいかというと、約束のネバーランドについては原作と違うから低評価は評価になってないということです。
ただ、勘違いしてほしくないのは、第二期が面白いかはどうかは別の話ということです。アニメと原作が異なる作品は結構あります。原作と異なっていても評価の高い作品もありますし、評価の低い作品もありますし、別物と考えるのが正しいです。
やはり結論としてアニメはアニメ、漫画は漫画で別々に評価すべきだなと思います。
もしかするとそれがアニメ 約束のネバーランド 第二期が読者に投げかけた問いだったのかもしれません。
一般的な評価指標は原作への忠実さ
ただ、これだけ不評で炎上したということは、新たな挑戦というのを望んでいないという人が多いということでしょう。
つまり、多くの人はアニメは原作に忠実かどうかが評価の指標と言えます。
個人的には前述したように原作と映像化は別々に評価すべきだと思っていますが、一般的には原作に忠実かどうかが評価の判断基準なので、マーケティングだけを考えれば何も考えずに原作に忠実にアニメ化することが求められていると言えます。
これだけ原作への忠実さが求められすぎていると、アニメの正しい評価というのは難しいのかなと個人的には思います。
理想的には原作を知らない人によって評価してもらうのが良いのかなと。
あと、アニメから見た人は原作をどう思うのかなとか思いました。ちなみに最近では進撃の巨人が良い例かなと思います。