SEOからAIOに突入か – 1つのAIサービスに拘る危険性

投稿者: | 2023年5月22日

SEOとAIO

SEOはSearch Engine Optimizationの略で検索最適化のことであり、多くの人が知っていると思います。

AIOとはArtificial Intelligence OptimizationのことでAI最適化という意味の個人的な造語です。

一応海外でもAIOと言っている人はいますが、言葉の意味が異なっていたりして、まだ定まっていないようですね。

今後用語が変化するかもしれません。

個人的AIOの定義

この記事で述べるAIOとは、AIの回答に自身のコンテンツを反映させるためのコンテンツ制作最適化方法という意味で使います。AIの回答を最適化するという意味ではありません。

また、現在のところAIOの方法については不明です。もしかすると一生不明かもしれません。それでも、Webでコンテンツを公開したり、インターネットマーケティングをしたりする人は、AIOを意識しないといけないフェーズに突入したのは間違いありません。

なぜAIOが必要なのか

ChatGPTの利用者が増え〜〜というのは一般的に言われているので省きます。今回はあくまで自分が遭遇した出来事からAIOについて感じたためです。

必要性を感じたのはRPGランキングをBing AIに質問したことがきっかけ。

具体的に下記スクリーンショットを御覧ください。

一番上に広告、次に謎の枠というかAIの回答、そして検索結果という順番になっています。つまり、検索結果よりもAIの回答は上に表示されているのです。

さらに言うと、AIが回答したIGNの記事は、検索結果で全然上位にありません。一体どういう基準で、IGNの記事をAIがおすすめしてきたのかは完全に不明です。

ただ、1つだけ言えるのは、AIが特定の記事をユーザーにおすすめする可能性があるということです。さらに言えば、SEOを無視し検索結果としても上位表示させることができるとも言えます。

これは驚異的なことで、これまでGoogleが築いてきたSEOを完全に破壊する可能性を秘めていると言えるでしょう。

問題は特定のサイトへ誘導できる点

この表示の問題点は、検索順位でまったく高くない記事がおすすめされていることではありません。

最大の問題点は特定のコンテンツに誘導が可能という点です。

IGNは海外では非常に人気のゲームメディアであることはわかります。しかし、日本ではそこまで知名度が高くありません。

日本ならファミ通とか、4Gamerとかいろいろと他にも有名なゲームメディアがいくつもあります。それを差し置いてIGNの記事が紹介されているのです。

Bing AIの回答では他にもgooランキングやGameWithが紹介されていました。

実はここにも違和感があって、IGNの記事をおすすめするなら、もっと海外よりの記事をリンクとして紹介しないとおかしいんですよね。例えば、AUTOMATONとかが他のリンク先としてあるなら、IGNがピックアップされても納得ができます。

もうね、違和感しかないです。

結構ランキングの質問をしているのですが、Bing AIについては、BardやChatGPTとは異なるタイトルをいきなり上位に挙げてくることが多く、挙動が若干怪しい印象。

これが単純にAIの問題なら良いのですが、そこに何かしら手を加えられているとしたら・・・という話。それが問題の本質であり、AIOが必要になる可能性が高いということでもあります。

最悪なケースは起きてないと思うけど・・・

今回のケースはたぶん、おそらく、AIがまだ未熟だからだっと思いたいです。

最悪なケースはAIの出力に何らかの力が働いている場合で、可能性としては、

  • AIサービス提供者の意向が反映されている可能性
  • 広告主の意向が反映されている可能性

などがあります。

わかりやすい例で言えば、反対勢力や競業に関係しているWebコンテンツを回答に含めないということです。

今、AIサービスで覇権争いが起きているのは、実はこれが原因と言っても過言ではありません。AIサービスを制することができれば、Googleに取って代わることができる可能性があります。

流石に現段階ですでにAIサービス提供者の意向が現段階で入っているとは考えにくいと思いたいですが。

AIOを考える

で、ようやく本題。

あくまで、AIが公平に情報を出してくれると過程した場合、インターネットはこれまでとは違った状況に変化します。

従来はSEOを意識してWebコンテンツを作っていましたが、今後はいかにAIに自身のサイトを紹介してもらえるか?が重要になってくるというわけです。

また、自身のサイトへ誘導されなかったとしても、おすすめの商品としてAIに答えてもらえるかが重要になると言えます。

わかりやすい例で言えば、「おすすめのラーメン店を教えてください」という質問(プロンプト)に対して、自身が経営するラーメン店をいかに答えてもらうか?ということです。

AIOに正解はあるのか?

正直言えば、現状、AIはブラックボックス化していて、どのような回答をするのかわかっていません。

ですので、まずはSEOのようにたくさん質問し、その回答を分析するというのがAIOの始まりなのかなと思います。

おすすめされている情報がどのような基準で選ばれているのかがわかれば、その対策をするというわけです。

SEOじゃダメなの?という考え方もありますが、前述したようにBing AIが検索上位には無いIGNの記事をさらっと薦めてくるあたり、SEOとはロジックが異なる可能性があります。

そういう意味で、SEO業者ならぬAIO業者が出てくるんだろうなと。

1つのAIに拘るのは危険

最後にまとめ的なことを書くとすると、やはり「1つのAIサービスに拘るのは危険」ということです。なぜならば、その回答には何らかの意図が含まれている可能性があるため。

複数のAIサービスを使って、回答を比較して、人間が判断するというのが当面のAIサービスの使い方な気がしました。

自分がBard、ChatGPT、Bing AIの3つに質問しているのは、そのような理由からです。このあたりについては、未だに日本で語る人は少ないかなと思います。

それはまだAIを使いこなせていないからかなと。今後、この問題はかなりクローズアップされていくのではないかなと個人的に予測しています。

まあ、一番大切なのはAIは人間の判断や考えを補助してくれるシステムであることを忘れないことかなと。

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