評価・レビュー
☆5/5
新宿のホスト業界でナンバー1となり、その後、経営者として活躍しているローランド氏の生き方を名言とともにまとめた本。
世の中には二種類の男しかいない。 俺か、俺以外か。
は、いろいろと話題になりましたね。
何だか横柄なというか、上から目線の人という印象を持たれがちですが、その生き方は芯があって、筋が通っていると思いました。
以前にもローランド氏の本は読んだのですが、そちらも面白かったです。
また、ローランドのようになりたいという人は、読まない方が良いというか、読んでもローランドのようにはなれないだろうなとは思いました。
それはマネしているうちは、俺以外にしかなれないため。
全体を通して、それがビンビンと伝わってきます。
個人的にはかなり楽しく拝読しました。
いわゆる、世の中の名著と呼ばれる本ではありませんが、心に刺さる言葉が結構あると思います。
以下、本文を引用しつつ、個人的なメモ。
エゴも大事だ
大人になって気づいたことがある。歴史的ななにかを成し遂げるためには、ある程度エゴイスティックになる必要があるし、自分は特別であると信じる必要があると。
エゴというと、日本ではどちらかと言うとネガティブな印象のある言葉です。
しかし、エゴもある程度必要というか、ある程度エゴイスティックではないと、何も成し遂げられないというは、確かだと自分も思います。
世の中を変えた人というのは、大概、変わったところがあるというのは、誰しもが気づいていることかなと。
ただ、難しいのは、エゴがあれば成功できるわけではないという点。
組織の中で生きるなら、エゴはかなり抑えた方が良いでしょう。
逆にある程度、個人技というか、個人の力がものを言うジャンルでは、エゴイスティックさが求められるというか、エゴイスティックさが無いとダメなのかなと。
最近では、フォワードのエゴをテーマしたサッカーマンガ ブルーロックが人気です。
サッカーはチーム競技でありながら、フォワードにはエゴが求められるというなかなかに、稀有なスポーツな気がしています。
もちろん、システムを前面に押し出したチームもあって、ワールドカップなどでは、システム vs 個人技みたいなところにフォーカスが当たることも多いですよね。
そういう意味で、エゴというのは、自分が働いている場所によって、必要な程度が変わる気もします。
女の嫉妬と、男の妬みが俺のアクセサリーだ
女の嫉妬と、男の妬みが俺のアクセサリーだ
これが言えるメンタリティの強さたるや、凄いなと。
自分は全然モテるわけではないですが、仕事などの面で、同僚からやっかみを受けることが多かったです。
意地悪をされたことがありますし、会社にいたずら電話をかけられたこともあります。
自分は相手を何か悪く言っていたなら、まあ、納得はできるのですが、自分の場合は、相手が眼中にないことが、同性の妬みを買っていたようです。
そういうことをされると、メンタル的にちょっと凹んで、気が重くなりました。
ただ、このぐらい正面から受け止める気概があったら、また状況は変わったのかもなあと。
理由を作って自分を騙さない
理由を作って自分を騙すより、素直になって、欲しいものはすべて手に入れに行く人生のほうが楽しいに決まっている。
いわゆる酸っぱい葡萄。
これは結構人生でやりがちな感じがします。
自分もいろいろと自分自身を説得して、本当は欲しいのに、諦めることが多々ありました。
ただ、最近では、「I want」を意識するようにしています。
自分は「〜したい」というのを、ちゃんと言うようにするということです。
欲しいなら欲しい、やりたいならやりたいと明言するということ。逆に欲しくないなら欲しくないと言うし、やりたくないならやりたくないと言うことでもあります。
で、これは歳を取ったことが一番大きいです。
ある程度、歳を取ってくると、残りの人生のことを考えます。正確には、ある程度、歳を取ると、いつ死んでもおかしくないなと思い始めたというのが正しいです。
なので、後悔しないように、やりたいことを優先することを意識するようになりました。
けれど、もっと若いうちから、もう少し「I want」を意識して生きていたらなあという思いもあります。
いわゆる、後悔ですね。ただ、過去は変えることができません。未来に向かって進むしかないのです。
ちょっとニュアンスは違いますが、本書の言葉を借りれば、
人生成功したければ、やるか、やらないかじゃない。やるか、やるかだ。
という感じ。
やるしかないのです。