個人的に定期的に見るYoutubeの動画がありあす。
新日本プロレスのチャンネル History of LOS INGOBERNABLES de JAPON 2015〜2016です。
ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(以下、ロスインゴ)のヒストリー的な動画。最初が2015年なんですねぇ。
これを書いているのが2023年なので、8年前か。
ベビーフェイスなのにブーイング
冒頭で内藤哲也選手がブーイングを受けて始まるのですが、それが徐々に歓声に変わって、今のロスインゴ人気に繋がっていきます。
で、一番グッと来るのは、このブーイングが実はロスインゴになる前からあったことなんですよね。
ロスインゴ前は本体のベビーフェイスで、言ってしまえばヒーロー側であって、ブーイングを受けるというのは珍しい状況でした。
G1で優勝した時もブーイングで、実力はあったのに何故か人気が出ない。
レインメーカーショックが大きすぎた
いろいろな見方があるとは思いますが、個人的にはレインメーカーショックが一番大きかったのかなと。
オカダ・カズチカ選手が凱旋し、レインメーカーショックを巻き起こしたわけですが、それが無かったとしたら、内藤哲也選手はたぶん次期エースとしてゆっくりと階段を登れたような気がします。
ところが、オカダ選手が一気に人気が出て、それを誰も止められず、内藤哲也選手も挑戦して負けてしまいました。
オカダ選手はCHAOSというヒールユニットだったのですが、外道選手のマイクアピールの上手さもあって、ヒールなのにヒールじゃなくなっていきます。
そのような状況もあって、そこで足掻く内藤哲也がブーイングを浴びる側になってしまったのかなと。
言ってしまうと、ファンの間で格付けが出来上がってしまっていて、内藤選手はトップ戦線に絡む選手じゃないと捉えられてしまった印象があります。
IWGPのタイトル戦がメインじゃないという最悪の事態
ヒールではないし、卑怯なこともしてないし、実力でG1獲ったのにブーイングってすごい状況だったんですよね。
正直、何をやってもブーイングでファンから認められず、一番最悪だったのはIWGPのベルト挑戦なのに東京ドームのメインになれなかったこと。
中邑 vs 棚橋とオカダ vs 内藤のどちらをメインにするかがファン投票で決められたのですが、それに負けてセミファイナルになってしまいます。
オカダ選手は人気があったので、これはどう考えても内藤選手に対するファンの期待感が薄かったことの現れです。
何が変わったのか?
メキシコに行って戻ってきた時に、内藤選手はガラリとスタイルを変えました。
ヒール的な戦い方をするようになります。これが前述の動画での最初のブーイングです。
ヒールになったくらいで人気が出ると思うなよというのがファンからのメッセージと言えるでしょう。
でも、それが徐々に変わっていき、掌返しなんて言われますが、一気にファンが増えていくことになります。
で、個人的に思っていることなのですが、ロスインゴスタイルの前の内藤選手って、人気のプロレスラーになろうとしていた感じがありました。
それはスターダストジーニアスという異名からもわかりますが、武藤選手だったり、棚橋選手だったり、人気のあるレスラーを追いかけていたような気がしています。
それがロスインゴを名乗るようになってから、人気のあるレスラーを追いかけるのをやめたわけです。
これが人気が出るようになった最大の理由なんじゃないかなと。
ファンは人気のあるレスラーのコピーを見たいんじゃない、内藤選手を見たいんだということです。
たぶんですが、多くのファンは内藤選手にいろいろな人気レスラーの影がチラチラ見えちゃってた気がするんですよ。
それがロスインゴになったことで完全に消えて、内藤選手だけになった。だから、その成長というか、階段を登っていく姿が楽しみになって、それがブーイングから歓声に変わっていったってことなのかなと。
このターニングポイントは、何度見てもグッと来てしまうなと。不遇の時代を知っているからこそ、余計にグッと来ちゃうんですよね。