
評価・レビュー
☆4/5
北海道の港町で、夏の間だけ募集があるマスをさばく住み込みのアルバイトに集まった6人の男女。単調な作業で、街までも遠く、代わり映えの無い日々を過ごしていたのだが、その中の1人の男性が街に行ったきり帰ってこない。探しに行くと海辺の砂浜で、亡くっていたのだった。警察を呼ぼうとしたが、多数決で警察を呼ばないことになる。。。アルバイトに集まった男女は、それぞれ言えない過去があったのだった・・・。
という感じで、はじまるサスペンスです。
亡くなった人物は自殺なのか、それとも他殺なのかの議論をしていく中で、それぞれの過去が暴かれていくという感じ。
登場人物の視点が次々変わっていくのが特徴。
推理モノというよりも、人間ドラマを描いた作品かなと思います。
なので、ミステリ的な感じで読むとちょっと物足りなさはあるかなあと。
登場人物たちは、それぞれワケありですが、超個性的な性格や特殊な環境で育ったというわけではないので、誰しもが似たようなワケありで人生を転落してしまうかもしれないとも思いました。
そのあたりが、本作のテーマなんじゃないかなって。