評価・レビュー
☆5/5
成功するには、
現実(未来)=目的地×手段×メンタル
が大切で、そのためのメンタル作りの本という感じ。
何が起きても動じない心というよりも、ちゃんと目的を見据えて行動し、それを継続するためのやり方や心を作るという感じ。
以下、本書からいくつか引用しつつ、徒然なるままに感想などを書いていきます。
未来の自己評価で生きる
本書では、目的の明確化が大切だと説いています。
その理由として、
心が強い人は「今の自己評価」ではなく、目標達成した「未来の自己評価」で生きているからです。つまり、何でも上手くいく人は、未来の自分で今を生きているということになります。
と述べています。
個人的には「未来の自己評価」で生きるという考え方は興味深かったです。
どうしても今を生きることに忙しくなりがちというか、眼の前のタスクや問題などをこなすことに集中しがちなので。
今の自己評価でできることをやっているというのが正しい表現かもしれません。
そういう意味で「未来の自己評価」でいきるという言葉は、個人的に心に残りました。
「未来の自己評価」で生きるというのは、なかなか難しいですよね。
ただ、そのやり方についても書かれているので、気になる方はぜひ本書を紐解いてみてください。
確かに目標って忘れがち
目標を毎年立てるけど、結局はなにひとつ達成できていない。それは、実はあなたに能力がないのではなく、単純に「忘れてしまっている」だけなのです。
一年の計は元旦にありなんて言葉がありますが、今年は◯◯するぞ!と目標を立てても、確かに忘れてしまって、結局達成できてないことが多いなと。
そもそも去年の目標って何だっけ?と思い出すことすらできません。
そういう意味で、目標を忘れてしまっているのは、まさにその通りだなと。
本書では、目標をどうやって自分に忘れさせないようにするか、目標を見る習慣付けの方法が紹介されています。
とてもやりやすい方法なので、実践し易いかなと
努力は裏切るのは確かだが
「努力は裏切る」ということを私たちは理解しなければならないのです。どんなに努力をしても、上手くいかない方法で努力を重ねては「上手くいかない方法が上手くなるだけ」なのです。
これは多くの場合、そうなんですよね。
努力しても上手くいかないことの方が多いです。
ただ、この言葉が難しいのは、努力の積み重ねによって壁をぶち破れる場合もあるということです。
例えばエジソンは、
私たちの最大の弱点は、諦めることにある。 成功するのに最も確実な方法は、常にもう1回だけ試してみることだ
という言葉を残しています。
なので、努力は裏切るという言葉を信じて、今の努力を辞めてしまったとき、実はあと1回試したら、大成功したかもしれないのです。
そして、一念岩をも通すではないですが、多くの分野で強い思いから積み重ねてきた努力が実を結ぶ例がいくつもあります。
本書では半年とか1年で結果が出ると書かれていますが、そうではない例もたくさんあるという話。
死後に評価される方もたくさんいますからね。
まあ、死後に評価されても意味がないというのは普通の感覚として理解できますが、実際今の我々の生活は多くの先人達の屍の上に成り立っているのは確か。
そしてその屍の多くは失敗の連続なんですよね。
そういう意味で努力は裏切るという言葉は、正しくもあり、そうでない場合もあるのかなと思いました。
気になったこと
個人的に本書で気になった点を最後に書いておきます。
本書では冒頭に、経営者、弁護士、モデル、スポーツ選手などにアドバイスをすることで、成果が出ていると書かれています。
そもそも論として、そのような職業につける人は、スペックが高いという点は頭の片隅に入れておいた方が良いかなと。
つまり、スペックが高い人だから実践できたかもしれないということです。
そういう意味では、そのような職業についている人で、現状に不満を感じていたり、上手くいっていないと感じていたら、本書はおそらくベストな一冊になると思います。
他にも心理学的な効果の話とか、非常に面白い内容が盛り沢山で、個人的には楽しく読むことができました。