そもそもゲームって何だろう? ゲームの面白さって何だろう? 普段あまり考えたことがないゲームの仕組みについて、様々な角度から解説している本です。
評価
☆5/5
非常に読みやすい内容です。ルールズ・オブ・プレイを読んだからかもしれませんが。
本書は「ゲームの面白さを解き明かす知的ガイドブック」と帯に書かれているように、ゲームについて考える入門書としては、とてもわかりやすい内容だと思います。
ルールズ・オブ・プレイは定義について厳密に検討していきながら、ゲームシステムというものを分解していく内容に対して、ゲーム探検隊はゲームの面白さとは何か?を考えるきっかけとなる本と言えます。
つまり細かな定義について考える前に、そもそもゲームの面白さってどんなところにあるんだろう? という感じです。ボードゲームをプレイする方よりもボードゲームを作る制作者側の方は一度目を通しておくと、ゲームの基本的な部分について再認識できるのではないかなと思います。
自分が入手したのは1989年に出版されたゲーム解説書の復刻改訂版で、もともとの書籍自体はほぼ手に入れることは難しいですが、Kindle版が出ているので入手はしやすくなったと思います。
ルールズ・オブ・プレイなどを読んでいる方にとっては優しい内容かもしれませんが、まだルールズ・オブ・プレイなどのゲームシステム本を読んだことがない方であれば、最初の入門書としては示唆に富んでいる良書だと思います。
ボードゲームをプレイすることが好きな方にはあまり向かないかもしれませんが、ボードゲームを違った視点で見ることができるので、さらっと目を通しておくとボードゲームをプレイするときに新たな発見があると思います。
というか、個人的にルールズ・オブ・プレイもそうですが、ゲームを作るだけでなくゲームをプレイするときに今までになかった発見が非常に多くなるので、ゲームそのものに対する解説本はすごく面白いです。
また、ゲームそのものについて解説している日本語の本って意外とというかほとんどないので、貴重な本だと感じています。