韓国ドラマ H.U.S.Hは、新聞記者たちの奮闘を描く社会派ヒューマンドラマ。その第14話でナ局長が新人記者 イ・ジスにフェイクニュースが生まれるわけを語っています。
読者は自分に都合のいい記事を読みたがっている。
貧困層は富裕層の不正を暴く記事を、富裕層は政府の貧困対策を批判する記事を望むものだ。
読むとスカッとする。ヘジャングクのような新聞をね。
フェイクニュースを生むのは自分にとって都合の悪い記事がウソだと願う人々の間違った信念だ。
ドラマ H.U.S.Hではフェイクニュースを嘘の記事という位置づけではなく、真実でもフェイクニュースになるという示唆をしています。それが上記のナ局長の言葉です。
これは何が真実なのか、何が事実なのかは闇の中とも言いかえることができます。
また、昨今のコロナウイルスにおいては、コロナウイルスがウソと言い続けている人達がわかりやすい例なのかなと思います。彼らにしてみれば、コロナウイルスの記事はフェイクニュースなわけです。
そういう意味でとても考えさせられる言葉だなと感じました。
記者自身がウソだと願い記事を書く
最後の部分は特に重要で、これは読者だけでなく記者自身にも言えることです。日本でも絶対xxだと決めつけて取材をし記事を書いてしまっている記者が多いですよね。つまり、自分にとって都合の悪いことはウソだと決めつけているのです。そして、誤報だったとしても後から訂正も謝罪もしません。
本来記者のあるべき姿というのは、取材をして事実に基づいて記事を書くことであり、自ら書きたい記事のために必要な情報を集め、都合の悪い情報は載せないということではありません。
確かに嘘の情報ではないでしょう。しかし、あえて沈黙することで情報操作をしようとしているのは明白です。
近年ではネットでの炎上商法というのがマーケティングの1つとして確立しつつあります。炎上商法を狙って記事を書いている記者もいますよね。しかしそれは本当に記者のあるべき姿なのかな?と改めて考えさせられます。