インドドラマ ドゥータ ~恐怖のメッセージ~ – 死を予言する新聞の切れ端から始まる良作サスペンス・ホラー

投稿者: | 2024年2月16日

評価・レビュー

☆5/5

新聞の編集長となったサガルは、家族とともに移動中に車のガス欠で立ち往生してしまう。車を降り近所の食堂に寄ったところ、そこで新聞の切り抜きのクロスワードパズルが目に止まり手に取ってみると、編集長のサガルが飼っている交通事故で亡くなった犬の名前は?というクイズが書かれており、交通事故の時間が今まさにその時だった。自身の車を見遣るとそこにトラックが突っ込んで来たのだった・・・。

という感じではじまる本作。

いやあ、非常に面白かったです。

ストーリーとしては、死を予言する新聞の切り抜きを手がかりにサガルが自身を陥れようとしている人間を探していくのですが、そこでさらに不可解な事件に遭遇していき、なぜこんな事態が起きているのかをさらに追求していく一方で、さらに自身も事件に巻き込まれてしまい警察の操作も始まってしまうという感じで、話が複雑化していきます。

で、段々と謎がわかっていくわけですが、丁寧な作りになっていて、オチがある程度読めるように作られているのもストーリー作りのうまさを感じました。

最近、インドドラマをアマプラで観ることが多いのですが、その中でも1、2位を争う面白さかなと思います。

インドドラマというと、インドの風習とかが結構出てくることも多いですが、本作はそのあたりは結構薄めで、本格サスペンス・ホラーという感じです。

かなりおすすめ。

ちょいネタバレありの感想

ネタとしては心霊ものではあるのですが、それがうまく隠された謎を暴く要素として使われつつ、最後のオチへのフリでもあって、さらに隠された謎がうまく最後に統合されていくのがとても爽快でした。

いやあ、そういうことねと。

なので、単なる心霊不思議物語になっていないのが本作の面白さかなと思います。

また、個人的にグッときたセリフがあって、以下引用です。

今日では皆 権力や金のため政治の世界に入ります。
同様にジャーナリズム界も腐敗しました。
過ちを指摘すべきジャーナリストが金のため偽りの記事を書く。
忘れないでほしい。
政治とジャーナリズムは鉄道の2本のレール。
互いに並行して進み民主主義の列車を国の繁栄へと導きます。
その2つは交わってはならない。
その考えが本書の執筆へと私を駆り立てた。
ジャーナリズムの腐敗は許されない。
ジャーナリストは価値観と信条で世界を変えられないかもしれない。
だが1人の人間に変化の種を植えられる。
その変化こそが世界を進歩させるのです。


サティヤムルティ『ドゥータ』より

詳しくは書きませんが、観た方ならわかるかなと。

「政治とジャーナリズムは鉄道の2本のレール」で交わってはならないというのは、非常に良い言葉だなあと。

日本では新聞やテレビなどのメディアや新聞記者、ジャーナリストと呼ばれている人たちがいますが、一部に肩入れするような偏向報道をすることが最近SNSで暴かれています。

昔は、情報が新聞やテレビしか無かったので、その嘘を暴くことが難しかったのですが、それが大きく変わってきていて、バレ始めているというのが現状です。

結局、メディアや記者、ジャーナリストは、何かの勢力とくっついては駄目で、情報を集めるために仲良くなったしても、交わってはいけないのだろうなと。

交わってしまうと、そこに欲がでてきてしまい、それが腐敗に繋がっていくのだろうと思います。

また、最後の1人の人間に変化の種を植えられるという言葉も非常に良いなと。

自分のブログはまだまだ全然読まれてはいないですが、様々なことを書いていて、それによって1人でも何かを感じ取ってもらえたら、それで良いかなと思うようにもなりました。

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