映画 CUBE 一度入ったら、最後 – 毒っ気は抜けてるけどエンタメ作品としては普通に楽しめる

投稿者: | 2023年5月2日

評価・レビュー

☆4/5

気づいたら上も下も右も左も同じような立方体の部屋になっていて、脱出を目指す物語。

1997年に公開され、低予算ながら設定や見せ方が上手く、雨後の筍のように似たような映画がたくさん出たことで有名な映画 CUBEの日本版リメイク作品です。

個人的に元のCUBEがすごく好きで、日本版リメイク、それもかなり時間が経ってからのリメイクだったので、それほど期待せずに見ましたが、普通に楽しめました。

ちゃんとエンタメしていますし、演技も良かったと思います。原作が好きな方からすると、ちょっとパンチが足りなすぎると感じるかもしれませんが、より多くの方に見てもらうということを考えると、こんな感じにはなるだろうなと思います。

逆に言えば、うまく毒気を消しているとも言えますし、ようやく日本でもこのレベルの作品が多くの人に受け入れられるような環境になったとも言えるかなと。

わかり易い例で言えば、バトル・ロワイアルという作品がありますね。小説が発売された時、個人的にあまりにも衝撃的で面白かったので、友人に勧めたのですが、まったく関心を示しませんでした。しかし、映画化された途端に、バトル・ロワイアル超面白れーって言ってので。

つまり、CUBEも映画好きなマニアックな人には絶賛される作品ではありますが、その他大勢の人からすると意味不明なグロいやつで見ている人は頭がおかしいぐらいに思われていたのが、本作の登場で多くの人がその面白さを受け入れたという感じ。

そういう意味で個人的にはとても良かったなと思いました。


世の中には他にも日が当たらない面白すぎる作品が多いと思うので、そういう作品にもスポットライトが当たると良いなと。

自分もそういう作品をきっかけに知ることも多いので、こういう作品はもっと増えても良いのかなと思っています。最近だと映像研には手を出すな! のドラマと映画を見てアニメを見ましたし。

何が言いたいかというと、酷評することで元の作品に辿り着ける人が減って欲しくないなあという話。

リンク