評価・レビュー
☆5/5
粉飾で着服し将来デンマークへ移住を目指す小悪党 キム・ソンニョンが運良く大企業 TQグループに入れてがっつり着服しようとしたら、ひょんなことから聖人扱いされ、人生が変わっていくという話。
ジャンルとしてはコメディで、がっつり笑えるわけではないけれどニヤリニヤリとしながら見れて、泣き所もありテンポよく話も進むので一気に見てしまいました。
一番は主人公のキム課長の憎めない人柄キャラクターかなと。キム課長自身の変化によって、周囲の人も少しずつ変わっていき最後は熱いドラマになっています。
話としては
地方都市でヤクザ経営のナイトクラブで資金や税務管理をまかされていたキム・ソンニョン(ナムグン・ミン)。お金に関する天賦の才能の持ち主で、その資金管理で凄腕を発揮しながら、少しずつピンハネして横領。夢みるデンマーク移住のための資金を貯めていた。一方、大手企業TQグループでは、自殺未遂で意識不明となった経理課長が横領していたという騒動が起こっていた。しかし部下のユン・ハギョン(ナム・サンミ)は横領に疑問を抱く。そんななか、TQグループ会長は、事態の収拾を相談していた検事のソ・ユル(ジュノ)を理事としてヘッドハンティングする。ピンハネがバレたソンニョンは、TQグループ経理課長の中途採用募集を知ると、大企業ならもっとお金がピンハネできると応募。見事採用され“キム課長”となるが…。
キム課長とソ理事~Bravo! Your life
ソ理事とキム課長の掛け合いが面白い
本作の見所としては、やはりキム課長の対抗軸として登場するソ理事でしょう。タイトルにもなっていますしね。元検察官で大企業 TQグループの理事に就任し、野望に燃えるソ理事。うまくキム課長をコントロールしたいソ理事と、好き勝手にやりたいキム課長は何度もぶつかり合います。
ソ理事がどちらかといえば理詰めで相手を打ち負かすタイプなのに対し、キム課長はのらりくらりと交わすタイプで、やり取りもうまく対比されていますね。
設定はありがちな企業不正系だが
韓国では政治家や企業による大きな不正があったことから、この手の企業不正を正したり、政治家の不正を正す系のドラマが多いです。
で、多くの場合、サスペンス系やどんでん返し系なんですよね。サスペンス系は重厚感を意識し、どんでん返し系はあっと驚くオチというのが定番。しかしながら、本作はコメディ要素が結構多いのと、キム課長のキャラクター的なところも相まって、ありがちな企業不正物のドラマとは違ったテイストになっています。
そこが本作の面白さの1つでもあるかなと思いました。個人的にも最初会計系の話ががっつりある重厚な話なのかなと思ったら、そこは味付け程度で期待外れかなと思ったのですが、これまでとは違ったテイストで予想外に面白く観れました。
ですので、韓国ドラマを結構見ている人でも楽しめるドラマだと思います。
エンディングのマンガ的な絵も良かった
本作はドラマの最後のシーンが毎回マンガ的な絵で表現されて終わります。個人的にはこの終わり方が結構良かったなあと。
取り立てて面白いとかそういうわけではないのですが、ドラマ自体の味付けとしても良かったですし、コミカルに描かれているのもあって、後味が楽しく終われる感じ。
コメディ感を出すのにも良いアクセントになっていると思いました。
若干ネタバレ
若干ネタバレ的なところがあるので、ぜひ本編を見て欲しいのですが、個人的に本作が好きになったのは、
- 大企業 TQグループ会長の息子
- キム課長とソ理事タッグ
ですね。
会長の息子はありがちなダメ息子なのですが、いろいろとあって成長していきます。なんかその姿が個人的にはとても印象に残っています。
また、ぶつかり合うキム課長とソ理事がタッグを組むことがあるのですが、そこがまた胸熱です。何だかんだで、ありがちな流れではあるのですが、個人的には好き。
あと、恋愛関連の部分も適度に入っていて個人的には丁度良かったですね。