評価
☆5/5
家族を持つ普通のおっさんが、実は凄かった的なやつです。結構、同じような感じの作品はあったと思いますが、個人的には本作の哀愁漂うかっこよさが良かったなあと。自分が歳を取ったからかもしれませんね。
ジャンルとしてはアクション・スリラーで、アクションも結構激しいです。個人的にただただ主人公が強すぎる的な感じじゃなかったのも好評価の要因かなと思います。
話としては
仕事は工場の会計士で、結婚し子どももいてごく平凡な生活を送っていたハッチ・マンセル(ボブ・オデンカーク)の家に男女2人組の強盗が入る。息子が気づいて1人を抑えた時に、ハッチはゴルフクラブで強盗を倒せるところだったが、躊躇し強盗を逃がしてしまう。妻と息子からは失望の眼差しを受けるも、娘がネコのブレスレットが無いことに気づく。どうやら強盗が持っていってしまったらしい。それがスイッチとなり、ハッチの中で何かが蠢きはじめ、ハッチはネコのブレスレットを取り返すため強盗を探しに出るのだった・・・。
NOBODYとは誰でもないという意味。つまり、存在しない男。スパイ系の映画などでは、よくでてくる設定かなと思います。
つまり本作は昔コードネーム ノーバディとして活躍していた男が引退し、平凡な生活を送っていたが、昔の血が騒いでしまったという感じの作品です。
また作中では伏線とまではいきませんが、平凡なおっさんの頃のエピソードを後々小ネタとして挟んできてニヤリとしましたり、オチも綺麗にまとまっていて楽しめました。アメリカ的なザ・エンターテイメントって作品ではないんですけど、シブさが光る映画かなと。
昨今、以前にも増してイケメンや美女をキャスティングした作品が多い中で、こういうシブい作品というのはとても貴重だなあと思いました。