評価
☆5/5
いやあ、他のドラマのレビューでもたまに出てくるのでずっと気になっていたカルテット観たのですが、これは人気が出るのもわかる気がしますね。キャピキャピした感じはほとんど無いので大人向け恋愛サスペンスドラマ。
話としては、カラオケボックスで偶然出会った4人(松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平)がカルテットを組むのだが、それぞれの思惑や嘘が交錯し思いがけない展開になっていくみたいな話。ちょっとしたサスペンス仕立てにもなっていて、それが単純な4人のラブストーリーに良いスパイスとなって最期まで展開が読めない作品になっています。
個人的に面白かったポイントとしては、
- 冒頭からのつかみ
- 登場人物たちが抱える嘘と謎
- 最後のどんでん返し
あたりかなと。
冒頭からのつかみ
ドラマの冒頭で、世吹すずめ(満島ひかり)は知らない老齢な女性から、早乙女真紀(松たか子)と友達になってほしいと金を渡されるシーンからはじまります。ドラマの説明では「ある日、“偶然”出会った男女4人。」とありますが、いきなりそれを裏切ってくるわけです。それも冒頭で。
この段階で偶然の出会いではないわけです。そうなると、どうして4人が出会うことになったのが気になるわけですが、それがドラマの話数が進むにしたがって徐々に明かされていきます。
登場人物たちが抱える嘘と謎
また、嘘で作られた偶然の出会いだけでなく、それぞれの登場人物たちが何か嘘と秘密を抱えています。それが小出しにされていくのですが、その小出し感がちょうどよい引きになっていて、次の話を見たくなってしまうんですよね。
ハラハラドキドキの緊張感をずっと続ける海外ドラマとは違って、嘘と秘密が程よい程度に散りばめられているので、ちょっとした疑問を読者に投げ続けている感じです。このちょっとした疑問の大きさがちょうどよいという話。
最後のどんでん返し
これについてはあまり事前情報無しに観てほしいなと思います。ネタバレになるとつまらないのであまり詳しくは書きませんが、個人的には全然知らなくてみていたので、そういうことかあと感心してしまいました。
伏線がたくさんあってそれを最後に回収!というどんでん返しでは無く、そこまでの話が振りになってるんですよね。それがうまいなと思いました。
あとストーリーとか全然関係無いですが、吉岡里帆さんの役と演技が良かったです。主題歌のおとなの掟 / Doughnuts Hole もドラマのテイストにあっていて、最後に「大人は秘密を守る」という歌詞で締めるのも良いですね。なんか深読みしちゃいます。
まあ、何が言いたいかというと、かなりおすすめのドラマってこと。